「相手に伝えたいことが伝わらない」という経験は誰しもあるはずだ。なかなかこちらの言い分が伝わらなかったり、伝えられなかったりするともどかしい気持ちになってしまう。
その時に、あなたは無理やり相手を説得しようとはしていないだろうか? 人に何かを伝える時には、説得させるよりも相手に納得してもらうことを意識する必要がある。では、説得と納得の大きな違いは何なのかをみていこう。
説得と納得の大きな違い
「説得する」とは、自分の力で相手を理解させようとする行為。言い換えると、自分の考えや理論を相手にわからせ、無理やり言いくるめようとすることである。そのため、相手は考えを「押しつけられた」「押し切られた」と印象を感じてしまうことになる。つまり、相手を説得するということは、こちらの意見を一方的に伝えることという行為に当たる。
一方で「納得する」とは、相手の話に共感して相手の考えが腑に落ちること。そのため、「納得」は相手に共感を与えるという点で「説得」とは大きな違いがある。
だからこそ、相手にうまく自分の意見を伝えるためにも、相手を説得しようとするのではなく、相手に納得してもらう意識が必要なのである。
相手に「納得感」を与える、4つのステップ
では、相手に「納得感」を与えるためにはどうすればいいのか? それは「事実」「影響」「感情」「尊重」の4つのステップに分けて伝えればよい。
例えば、上司として今月の売上目標を全然達成していない部下を鼓舞したいとすると......。
1.事実
「今月の目標をまだ達成できていないね」
2.影響
「君が目標を達成できれば、周りに良い影響を与えられるし、君ががんばることで後輩たちもがんばろうと思うようになる」
3.感情
「私は君に期待している」
4.尊重
「目標を達成できていないことに関して、君はどう思っているのかを聞かせて欲しい」
ここでのポイントは、頭ごなしに「目標を達成できていないのは君のやる気がないからだ」と感情的に伝えるのではなく、周りにどう見えているのか伝えた上で、行動の理由をしっかり聞くことである。私はあなたのことを考えているんだという姿勢が大切になってくる。
人に自分の伝えたいことが伝わるようになれば、自分も相手も仕事がしやすくなるはず。そのために「納得感」を得られる話し方を身につけてみてはどうだろうか。
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