日本銀行は先日、2014年度の役員の年収を前年度から引き上げることを発表した。役員の年収が引き上げられるのは2005年度以来、実に9年ぶり。
これによって総裁の年収は3467万円、副総裁は2739万円となった。
なぜ今、給与UP?
日本経済の活性化を目指したアベノミクスの開始から約2年が経過しようとしているが、多くの人が賃金の上昇を実感しておらず、表面上の景気回復と批判されることも少なくない。こういった状況の中でなぜ日銀は年収引き上げを決定したのだろうか。
実は今回のこの決定、年収が引き上げられたというよりも、以前の水準に戻ったという方が適切なのである。
日銀は東日本大震災以降、震災復興臨時措置として役員の給与を2013年度まで10~30%引き下げることを決定していた。この震災復興臨時措置が廃止されたために、結果として年収引き上げという形になったのだ。
景気回復が目下の課題として残っている日本。いまだに多くの帰宅困難者が仮設住宅での生活を余儀なくされており、震災復興も充分とは言い難い。今回の年収引き上げを世間はどう受け取るのだろうか。
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