第二次安倍政権発足当初から力を入れている「女性雇用」の施策。目玉であった女性活躍推進法案が廃案になり、女性雇用を推進する勢いが弱まってきたように感じられる。
企業で進む「女性雇用」
政府が苦戦する中、企業は女性の雇用に積極的になっている。その代表例が「東洋紡」で、2016年春入社の新卒採用の半数を女性にする方針を明らかにした。
東洋紡の狙い
東洋紡は、繊維を中心に化成・バイオ・医薬等高機能製品の開発や製造を行なう企業で、アラブ圏にも商品を販売するなど、グローバルな一面も併せ持つ。
15年春入社予定の女性社員は全体の25%に留まっている東洋紡は、再来年の新入社員のうち、女性比率を50%まで高める。女性の採用を増加させることで、東洋紡の製品開発や製造に欠かせない「きめ細かい感覚」を生かしたい考えだ。
女性雇用積極に伴う課題
女性の雇用を推し進めることによるメリットは様々だが、もちろん課題もある。代表的なのは、「仕事と子育ての両立」。
東洋紡は、短時間勤務制度を使いやすくし、女性同士の交流を増やす試みに着手するなど、女性の働きやすい環境づくりに力を入れていく。2020年には課長以上の役職に就く女性の比率を現在の2倍にする目標を立てるなど本腰だ。
女性雇用の実績が1つでも増えることがこの流れを推し進める力になっていくだろう。
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