世界の主要20カ国で毎年開催される20カ国地域首脳会合(G20)。今年の議長国であるオーストラリアは、次期議長国候補に日本を挙げていましたが、その座は中国へと渡りました。
G20とは?
G20とは、主要な国にEU・欧州中央銀行を加えたグループのことで、国際的な金融システムの安定と危機再発防止のために1999年から毎年開催されてきました。先進国や新興国が同じ場でマクロな国際金融問題について議論しています。
経済成長推進の指導者である議長国
G20の議長国は議論テーマの設定や議事運営の権限を持つ等、G20の議論を仕切る役割を担っていることから世界経済の成長を先導する特別な立場となります。
議長国の選定方法
G20の次期議長国は現議長国の指名によって決定されます。最終的な権限は議長国にありますが、選定段階では議長国の独断ではなく、参加国の意見が取り入れられる仕組みです。
今回のケースでは、現議長国であるオーストラリアが日本を指名しようとしていましたが、参加国の意見を尊重して中国を次期議長国に指名。
日本は当初、議長国ポストの獲得のために「アベノミクス」による経済的・外交的成果を主張しましたが、中国の目覚ましい経済成長に各国の評価が集まり、中国に競り負ける結果になりました。最大の貿易国である中国にオーストラリアが配慮したことも1つの要因です。
アメリカのドルに次ぐ通過として元を国際経済の中心に据えようと模索する中国がG20をどのような方向へ導くのかが今後の焦点になりそうです。
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