世界はこれまで、自給自足がメインの農耕社会から工業の発展した産業社会へ、産業社会から誰でも簡単に情報が得られる情報化社会へと移り変わってきました。
次に社会が変化するとき、どうやら私たちはコンセプチュアル社会と言われるものの中で暮らすことになるようです。
今回は、そんな次世代に必要になる資質について、『ハイ・コンセプト「新しいこと」を考え出す人の時代』から見ていきます。
コンセプチュアル社会では「右脳主導思考」が必要
コンセプチュアル社会とは、既成概念にとらわれずに、新しい視点から物事を捉え、意味付けすることが必要になる社会を指します。
そこで活躍するためには、論理的な「左脳主導思考」だけでなく感覚的な「右脳主導思考」が不可欠になります。
特に、ばらばらな概念を組み合せ、新しい構想や概念を生み出す「ハイコンセプト」と、他人と共感し、日常的な出来事にも目的や意義を追求する「ハイタッチ」の二つの能力は身につけておくべき資質だそう。
注目すべき6つの感性
著者によれば、新しい時代に必須となる「ハイコンセプト」かつ「ハイタッチ」な感性は6つあるようです。
1.機能性だけでなく、「デザイン」
商品やサービスにおいて、もはや消費者は機能的なだけでは満足できなくなっています。「同じ機能ならば、より優れたデザインの方を持ちたい」という人は多いはず。
これからは、見た目も美しく、使用者の美的センスに訴えかけてくるものが売れる時代になるそう。
2.議論よりは、「物語」
情報やデータの溢れている今日では、議論だけで人を説得することは難しくなっています。
論理的に話すことはもちろん必要ですが、それ以上に相手が納得するようなストーリー作りが不可欠になります。
3.個別よりも、「全体の調和」
「ハイコンセプト」の能力が必要とされていることからもわかるように、これからはバラバラな物を分析するよりも、それらを繋ぎ合わせ、新たなひとつの全体像を描く力が最も重視されます。
4.議論だけでなく、「共感」
先ほど、議論には物語が必要とありましたが、それは相手の共感を得るためでもあります。
反対に、こちら側が相手を思いやり、何が人々の心を動かすのか理解し共感することによって、人に支持されるものは作り出されるようです。
5.まじめさだけでなく、「遊び心」
笑いや快活さ、ユーモアがもたらす影響は、仕事においても生活においても大きいもの。
遊び心を取り入れることで人の感性に触れ、日頃から「利用したい!」と思わせることが可能になりそうです。
6.モノよりも、「生きがい」
物質的に豊かになったことで、人は物よりも精神的な豊かさを求めるようになりつつあります。
何を提供するとしても、それによって人々が新たな目的を得られるのか、また、精神的充足は得られるのかという点に注目することが大切です。
今回は、新たな時代に欠かせない感性について、『ハイ・コンセプト「新しいこと」を考え出す人の時代』から学んでいきました。
先を見据え周囲から一歩リードするために、これらのセンスを意識してみてはいかがでしょう?
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