ファッションを取り巻く環境は、めまぐるしい早さで変化しています。流行はすぐに廃れ、昨日の服も過去の服。そんな中でセレクトショップが人気であり続ける理由は何なのでしょうか。
セレクトショップの醍醐味とは
セレクトショップとは、特定のブランドやデザイナーの商品だけでなく、オーナーやバイヤーの独自のセンスとこだわりで仕入れた商品を販売している店舗のことをいいます。
国内外から多くの商品を買い付けていますが、仕入れ商品以外にもオリジナル製品を売り出している場合もあります。
人気の理由
ではなぜ、セレクトショップが人気なのでしょう?
先ほども述べた通り、セレクトショップにはオーナーやバイヤーのセンスで選び抜かれた商品が並びます。つまり自分がそのショップのコンセプトに共感すれば、常に自分の趣味に沿ったモノを享受し続けることが可能です。セレクトショップはあなたの代わりに、あなたの「お気に入り」を見つけてきてくれるのです。
これが、ブランドではなく個性や感性・趣味を大事にする消費者から選ばる理由です。
情報が溢れかえっているのと同様に、モノが求めなくても存在するような現代。そのような中で私たち消費者に求められるのは、本当に欲しいものを見極める眼力ではないでしょうか。だけどその力を養うのは難しいのも事実。そんなときにセレクトショップは、選ぶべきものを教えてくれます。品揃えは豊富だけど、なぜかピンとくる商品がなかった店はありませんか? セレクトショップには、一度オーナーやバイヤーというフィルターを通過した商品が並びます。選択肢が多すぎて分からなくなったとき、訪れたくなる理由があるのです。
ここまでだと、セレクトショップは「こだわり」を持った人にしか受け入れられない場所だと感じるでしょう。しかし、ファッションに無頓着な人や、センスがあるとはいえない人にこそオススメする理由があります。
例えば、アイテム選びは間違っていないのに、コーディネートが上手くいかない方。セレクトショップでは、店頭に並ぶアイテム全てがそのショップの「色」を持つために、ショップ内のそれぞれ違ったブランドのアイテムを選んだとしても、トータルコーデがちぐはぐになることがありません。
特定の専門店のブランドばかりを身につけた場合、そのブランドの好不調によってあなたのコーディネートも左右されます。一方でセレクトショップの「軸」はいつだってブレないので、同じショップに通い続けてもあなたのコーディネートが左右されることはないでしょう。
3大セレクトショップとその特徴
日本の3大セレクトショップといわれるBEAMS、UNITED ARROWS、SHIPS。これらのショップが選ばれる理由と、それぞれの特徴を紹介します。
BEAMS(ビームス)
モノを通して文化をつくる“カルチャーショップ”を目指すBEAMS。その理念の通りに、ビジネスは衣服だけにとどまらず、雑貨やインテリア・音楽にまで及びます。常に新しいライフスタイルを提案し続けてくれるのがBEAMSなのです。
オリジナル製品からインポートまで様々な商品を扱っていますが、どれも流行やその時々のニーズを読んでいるため、飽きの来ないショップとなっています。カジュアルなレーベルを多く展開しているのも特徴の一つ。
UNITED ARROWS(ユナイテッドアローズ)
ビームスから独立したバイヤーによって立ち上げられたUNITED ARROWSは、スタイリッシュで大人向けの商品を多く取り揃えています。
ブランドラインが豊富で、テイストや価格も様々。オリジナル製品とインポートの割合は半々ですが、どの商品にも共通していえることは素材からこだわっているということ。
SHIPS(シップス)
アメ横で「三浦商店」という小さな店から始まったSHIPS。最大の特徴は服を売るだけでなく、クリーニング業務も行っている点です。どこの店舗でも「ウォータークリーニング」という高級なクリーニングを扱っていて、良い物を長く使ってほしいという思いが窺えます。
インポート商品が多く、SHIPSに行かないと目にできないような商品に出会えるのが魅力です。
セレクトショップでは、「売れるから売る」専門店との差別化がなされています。とは言え、各ショップのコンセプトを知るには実際に赴くのが1番。それぞれのセレクトショップのキラリと光るセンスを探しに、立ち寄ってみるのはいかがでしょうか。
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