革命やイノベーションを起こせる人材になりたいと思っている人も多いでしょう。そんな人にぜひ知ってもらいたいのは「シリアルイノベーター」です。
「シリアルイノベーター」という言葉を聞いたことがある人は少ないのではないでしょうか。
本記事では、革命を起こす人材であるとわれる「シリアルイノベーター」に必要な能力やシリアルイノベーターの特徴についてご紹介します。
- シリアルイノベーターとは?
- シリアルイノベーターに必要な5つの能力
- シリアルイノベーターになる人の5つの特徴
シリアルイノベーターとは?
まずは、「シリアルイノベーター」の言葉の意味についてご紹介します。
シリアルイノベーターは、「serial innovator」と書き、「serial」は「連続的な」という意味を持ち、「innovator」は「革命を起こす人」という意味があります。
つまり、シリアルイノベーターとは、成熟した組織の中でイノベーションを起こし、新しいアイデアや商品を生み出し続けられる人材のことです。
なぜ今シリアルイノベーターが注目を集めているのか?
最近では、大企業の中にも社内ベンチャー制度を取り入れる企業が増え、イノベーションを支援する流れも出てきています。しかし、大企業の中では一般的にイノベーションは阻害されることが多いのも事実です。
そんな中で、大企業の中でイノベーションを起こそうとする人材が注目を集めるのはなぜなのでしょうか?
その理由のひとつとして、ビジネスモデルの寿命が年々短くなってきていることが挙げられます。今や、これまで利益を上げれていたビジネスモデルが、今後数10年の間に利益を上げられなくなるかもしれない時代です。米国のデューク大学の研究者であるキャシー・デビッドソン氏は2011年にニューヨークタイムズに対して、「子供たちが大人になる頃、その65%はまだ存在していない職業に就く」とも語っています。
これほどまでにビジネスモデルが急激に変化する世の中では、大企業の中でもイノベーションを起こし、次々に新しい商品を生み出していかなければ生き残れなくなってきました。
そんな中、企業を支えられる人材として注目を集めているのが、「シリアルイノベーター」というわけです。
シリアルイノベーターに必要な5つの能力
シリアルイノベーターを魅力的に感じている人も多いのではないでしょうか。また、自分自身もシリアルイノベーターとして活躍したいと思っている人もいるでしょう。
以下では、シリアルイノベーターに必要な5つの能力についてご紹介します。自分に以下の能力が備わっているのか、足りないところが何なのかを考えてみてはいかがでしょうか。
1.課題発見能力
シリアルイノベーターに必要な1つ目の能力は、課題発見能力です。
歴史のある大企業では、完成されたマニュアルがあり、マニュアル通りに動いてしまっている人も多いのではないでしょうか。「マニュアル通りに動いていたら失敗はないから」といって効率のよい方法を考えることを放棄している人も多いでしょう。
もちろん、マニュアルに従って仕事をすることは悪いことではありません。しかし、新しい技術を採用したほうがうまくいく仕事内容だったり、小さな問題点がある仕事だったりする場合は、マニュアルを改善したほうがいいでしょう。
日々の忙しさの中で、見逃されてきた課題を発見する能力が大企業を革命するためには必要なのです。
2.情報収集力
シリアルイノベーターに必要な2つ目の能力は、情報収集力です。
シリアルイノベーターは、ひとつの分野に偏らない、複数の知識分野にまたがる好奇心を持って日々情報に接する必要があります。また、収集した情報を意識的に発信していかなければいけません。
これは情報の受け取り手にとっては情報を得られるという利点があり、自分にとっては「様々な情報を知っている人」という印象を作れるというメリットがあります。
このような印象を作っておくことで自然と声をかけてもらえる機会が生まれたり、相談を持ち掛けられて仕事に繋がったりすることが起こり、さらに情報を集められるようになります。
3.外部リソース調達力
シリアルイノベーターに必要な3つ目の能力は、外部リソース調達力です。
情報を集めたり、人を動かしたりするためにも、外部との人脈は大切になってきます。
大企業に勤めてあることを最大限利用することで、人脈は広げられます。大企業の社員という信用の高さやスケール感を活かし、自らが外部とのハブとなって外部のノウハウやスキルを調達していきましょう。
仕事での出会いに限らず、話を聞きたい人がいれば講演会が終わってから名刺交換をするといった、分け隔てなく様々な人に関心を持って積極的に話しかけることで、自然と人脈が広がっていきます。
4.社内調整力
シリアルイノベーターに必要な4つ目の能力は、社内調整力です。
大企業に勤めていると、資金や設備の面で恵まれているという利点がある半面、自分のやりたいことの実現に際しての手続きは煩雑になりがちです。シリアルイノベーターにはこのような状況を突破する力、すなわち社内調整力が非常に重要となります。
社内での信頼を得て、イノベーションを実現させるためには実績が必要不可欠です。30代前半まではとにかく実績を作って、信用の貯金を作っておくことでリスクに挑戦する原資となることでしょう。また、このように信用の貯金を作っておけば、いざというときに自分を信頼してくれる周りの人々がきっと力になってくれるはずです。
5.システム思考力
シリアルイノベーターに必要な5つ目の能力は、システム思考力です。
システム思考をよく知らないという人もいるのではないでしょうか。システム思考の「システム」とは、複雑に影響し合う環境のことを指します。
大勢の行動や考えによって社会は、影響し合うので予測することは大変難しいことです。ときには、予想外のことが起こることもあるでしょう。
予想していなかったものが起こった際に、どうしてそうなったのかを考えるのが「システム思考」です。
たくさんのヒントやヒントではないものを区別して、原因を探求していく力がシリアルイノベーターには必要なのです。
シリアルイノベーターになる人の5つの特徴
では、シリアルイノベーターになる人にはどんな特徴があるのでしょうか。
次に紹介する5つの特徴の中で当てはまるものがあるのか確認してみてくださいね。
1.好奇心旺盛
シリアルイノベーターになる人の1つ目の特徴は、好奇心旺盛です。
課題を発見す能力や情報収集能力、システム思考力に関わってくるのが「知的好奇心」です。
「これをこう変えてみるとどうなるのか」「どうしてこうなったのか」などの未来や原因に興味を持っているので、上記の能力に長けているといっても過言ではないでしょう。
シリアルイノベーターになりたいと思っている人は、「なぜ」「どうして」と思ったことを調べてみるようにしてはいかがでしょうか。日頃の小さな疑問を解決することによって、知る喜びを感じられます。
そうすると、「もっと様々なことを知りたい」といろいろなことに興味が湧くのではないでしょうか。
2.直感的な想像力がある
シリアルイノベーターになる人の2つ目の特徴は、直感的な想像力があることです。
直感的な想像力は、誰も思いつかなかった企画や案件を思いつかせる力があります。
自分では絶対に思いつけなかった企画を目にして悔しい思いをしたことがある人もいるのではないでしょうか。「自分には想像力がないから」と諦めている人もいるでしょう。
しかし、想像力は生まれ備わったギフトではありません。
想像力は、様々なものを見て理解し、応用する練習を繰り返すことによって生まれます。つまり、課題発見能力や情報収集能力を活かすことによって想像力は徐々に培われていくものです。
「なんとなく思いついた」のような直感的なものは、過去の経験や努力によって創造されます。
想像力がないと思いこんでいる人は経験を積み、それを自分の糧にできるようにしてはいかがでしょうか。
3.自信がある
シリアルイノベーターになる人の3つ目の特徴は、自信があることです。
シリアルイノベーターは、大企業でイノベーションを起こし続ける必要があります。もし、自信がないと企画の発案や自分の意見を言うことすらできません。
そのため、シリアルイノベーターは、自分に自信をつけ、自分の企画や意見を誰よりも素晴らしいものと信じる力を持っています。
「自分は自信がなくて意見を言うことも苦手だ」という人もいるのではないでしょうか。自分に自信がないのは、自分の能力に自信がないからです。「自分は何もできない」と思っているならば、自分のできることを増やしましょう。
そして、自分のできることが増えたことを誇り、それをアウトプットして成果を作っていくことをおすすめします。
4.忍耐力がある
シリアルイノベーターになる人の4つ目の特徴は、忍耐力があることです。
シリアルイノベーターは、自分に必要な情報を集め、自分のやりたいことを実行していく必要があります。大企業では、お決まりのルーティンから外れるためには様々な手順を踏む必要があるでしょう。
自分の企画や意見を通すためには、時には厳しい意見を受け入れる必要があります。忍耐力がないと、心が折れてしまい、ルールに従っておけば波風を立てることもないと諦めてしまいます。
また、シリアルイノベーターは成功を続けるために、努力を欠かさずしなければいけません。努力を続けることは簡単なことではありません。苦しいときでも、忍耐力を使って耐え抜かなければいけません。
忍耐力を鍛えるためには、苦しいことに耐えた後のメリットを考えながら行動することをおすすめします。
5.リスクを取れる
シリアルイノベーターになる人の5つ目の特徴は、リスクを取れることです。
失敗を恐れてしまうと、革命的な成功を納めることはできません。
しかし、「失敗を恐れるな」ということは、「当たって砕けろ」ということではありません。極限までリスクを減らし、成功する可能性を上げてから自分の行動を起こしましょう。
イノベーションを起こすために必要な能力をつけよう
- 課題を発見し、システム思考を身につける
- 社内調整力や外部リソース調達力を身につける
- 能力を身につけ、アウトプットして成果を出していく
本記事では、シリアルイノベーターに必要な能力やシリアルイノベーターの特徴についてご紹介しました。
シリアルイノベーターになるための能力をたくさん有している人もいれば、少ししか能力を持っていなかった人もいるのではないでしょうか。
本記事を参考に、自分の能力に絶望するのではなく、努力をし続けることで成功に近づいてみてはいかがでしょうか。
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