追記(10/21): 記事内に死傷者が発生していると表記しましたが、香港民主化デモで死者は発生しておりません。現在、逮捕者と負傷者が発生しています。お詫びして訂正いたします。
学生や市民が多数参加し、逮捕者や死傷者が多数発生している香港民主化デモ。9月後半から始まり、約1ヶ月が経過しようとしていますが、その勢いは収束するどころか、激化へと向かっています。
台湾は香港民主化デモを支持
香港民主化デモは、地域を超えて影響が広がりつつあります。先日、台湾の総統が香港民主化デモを支持する旨を表明。さらに、デモの矛先である中国に対して民主化を求めました。
なぜデモが起きているのか
このデモは、名前の通り、香港の人々が民主化を求めて行なっています。
香港は、イギリスの植民地支配を受けた後中国へ返還された地域であり、現在は中国との間で一国二制度を採用しています。国際会議に香港として参加し、中国本国とは分離された政治体制を取っているものの、完全な自治権は認められていないという状況を打破しようという動きが市民のデモに繋がっています。
香港に「普通選挙」を
特に今回のデモで大きく求められているのは、香港行政長官の選挙制度の改善です。現在の香港では、行政長官選出時に「普通選挙」が認められていません。
行政長官の被選挙権は、香港特別行政区の永住権取得者で中国国籍の保有者であること等様々な条件を満たす者に限られています。選挙権は、立法会の議員や中国全人代の関係者から選ばれる「選挙委員」の権利であり、市民には認められていません。
そのため、中国本国の関係者の意志が反映されやすく、香港市民の意志が反映されないという不満が上がっています。
2017年から普通選挙が導入され市民の投票が可能になる見通しではありますが、選挙委員による「指名」に変更はないため、市民は抜本的な改革を求めているのです。
自治権が制限された状態で法律や制度を直接的に変更することは困難であるため、国際社会に発信をすることで、今後希望が見えてくるかもしれません。今後の動向に注目が集まっています。
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