HOMEこころが変わると、生活が変わる。『日常の小さなイライラから解放される「箱」の法則』

こころが変わると、生活が変わる。『日常の小さなイライラから解放される「箱」の法則』

Yu Usuki

2014/10/23(最終更新日:2014/10/23)


このエントリーをはてなブックマークに追加

こころが変わると、生活が変わる。『日常の小さなイライラから解放される「箱」の法則』 1番目の画像
by hang_in_there

 日常のちょっとした事でイライラしてしまうことはありませんか?

 後で振り返ってみると大したことではないのに、ついイライラしてしまった。そういった経験は誰にでもあるでしょう。その些細なイライラの原因はどこにあると思いますか? 仕事の忙しさ? それとも、意見の合わない他人? もしかすると、原因はあなた自身の心の中にあるのかもしれません。

 些細な事にもイライラしてしまう原因はなにか。今回ご紹介する本『日常の小さなイライラから解放される「箱」の法則』の中にその答えが書かれています。この本は物語形式の本なので、その中から一部を紹介しながら考えていきましょう。

人をモノとして見ていませんか? 態度に表れているかも。

 イライラを他人のせいにしてしまう事もあるかと思います。そういった状況では、相手をモノとして捉えており、その態度は相手にも伝わってしまうそうです。

相手をモノとして見る見方は大きく分けて、次の3つがある。
1. 相手を「邪魔なモノ」「障害物」として見る
2. 相手を「便利な道具」として見る
3. 相手を「無関係」「無関心」な存在として見る

出典: アービンジャー・インスティチュート(2014)『日常の小さなイライラから解放される「箱」の法則』

 無意識の内に、上記の3つのどれかに当てはめて相手をモノとして扱っていたのかもしれません。他人とこのように接してしまうと、それが態度にも出てしまいます。自分では相手を人として接しているつもりでも、態度ではモノとして扱っているように出てしまう意識のズレがイライラの原因になっているのだそうです。

自分で自分を閉じ込めてしまう「箱」とは?

 イライラの原因を他人や環境のせいにしていまうことを、著者は「箱」に入っている状態としています。

自分がしようと思ったことをしない場合、自己裏切りが起こり、自分を裏切ると、こんどは相手は悪いやつで、自分がそうしてもしかたなかったと、自己正当化するようになるんだよ。「自分はそれをしなくてもいい」という正当化だね。この相手を避難し、自分を正当化している状態を、僕達は『箱に入っている』と定義しているんだ

出典: アービンジャー・インスティチュート(2014)『日常の小さなイライラから解放される「箱」の法則』

 自分自身で行うことをやめた結果、しなくてもよかったと正当化する。そして、他人を悪者として考えてしまう。著者は人間の心の動きを「箱」に例えてわかりやすく解説しています。この状態に思い当たる経験をした人もいるのではないでしょうか。

「箱」から出るための4つの方法

 他人や環境のせいにして「箱」に閉じこもって自己正当化してしまった場合、どうしたらその「箱」から出られるのでしょうか。著者は、「箱」から出るために意識する4つの方法を述べています。

1. 「箱」の存在に気づく

 1つ目は、「もしかして、自分を正当化していないか?」と意識し、「箱」の存在に気づくこと。他人や環境のせいにしてしまう場合、すぐに「箱」を疑ってみましょう。

2. 外部の意見を聞く

 2つ目は、「箱」の外部の世界を知ること。例えば、今まで自分に良くしてくれた人や尊敬している上司から話を聞くことです。「どういった意識をもって他人と接しているのか?」を教えてもらいましょう。

3. 状況を考え直す

 3つ目は、今置かれている状況を考え直すこと。イライラしてしまった相手や環境に、どのような負担を掛けてしまったかを考えてみるのです。そして、自分が与えてしまったかもしれない負担を書きだして見ましょう。それがわかったら、自分がその人に今後どう接すれば良いのかを明確に考えます。

4. 考えすぎず感じたままに行動する

 4つ目は、3つ目とは逆で深く考えずに感じた通りの行いをするということ。他人をモノ扱いしてしまわないように気をつけることができれば一番ですが、無意識のうちにまた「箱」に入ってしまうこともあります。著者によると、「箱」に入ったとき自分を責めず、また「箱」からまた出るように考えればいいのだそうです。


 なぜか最近イライラしてしまっているという時、この4つの方法を試してみると原因が明確になり、自分がするべき行動が見えてきますね。人間というのは自分が思っている以上に心の動きを態度に反映してしまって、他人と折り合いがつけられなくなることが少なくないそうです。「箱」に閉じこもってしまったときでも、また出られるという意識で気軽に考えられる本書、気になった方はぜひ読んでみては?



hatenaはてブ


この記事の関連キーワード