優秀な組織とその他の組織は、「空気」が全く異なることを知っていましたか? もし、あなたが組織を率いているリーダーであれば、どの様な「空気」になっているかチェックしてみると良いかもしれません。
今回ご紹介する『「空気」で人を動かす』は、優秀な組織が持つ「空気」に着目し、リーダーはどのように組織に働きかけるべきなのかを学べる本です。では、詳しく見ていきましょう。
「場の空気」で組織はここまで変わる
組織は4種類の「場の空気」に分けられるようです。筆者は、それぞれの「空気」に特徴があり、優秀な組織はどのような「空気」になっているのかを解説しています。
1. 締まった空気
締まった空気というのは、程良い緊張感を維持している空気のこと。程良い緊張感を持ちつつもリラックスして業務を遂行できる、 優秀な組織が持っている「空気」がこれに当たります。
2. 緩んだ空気
緩んだ空気というのは、締まった空気が時間の経過とともに緩んできた空気のこと。この状態に陥ってしまった場合は、再度気持ちを締め直すことで締まった空気を取り戻せます。
3. 縛られた空気
縛られた空気というのは、締まった空気よりも緊張が増している空気のこと。リーダーなど、特定の人によって過度な緊張状態を強いられているため、個々人が束縛された居心地の悪い状態なります。
4. ほどけた空気
ほどけた空気というのは、緩んだ空気がさらに緩むことで組織全体が怠慢な状態になってしまう空気のこと。この空気になってしまうと、倫理や規範が守られなくなり、組織として崩壊に近付いている最悪な状態といえます。
この4種類の「場の空気」を参考に、現在あなたが率いている組織の空気をチェックしてみると良いかも知れません。仮に「締まった空気」以外であれば、次にご紹介する方法を使うと組織の「空気」は改善できるようです。
空気を最適化する「可燃人」の重要性
筆者は、組織の「2・6・2の法則」をもとに空気の改善方法を提案しています。
まず組織というのは、 2割が「自燃人」(もともと意識の高い優秀な人材)・ 6割が「可燃人」(普通の人材で、やる気が湧くと取り組める)・ 2割が「不燃人」(やる気がなく、言い訳の多い人材)と大まかに分類できるそうです。そして、3つに分類した中で 多数を占める「可燃人」に働きかけることで、「締まった空気」を作り出せるのだとか。
「自燃人」と「不燃人」は、もともと組織において両極端な存在であり、周りに流されることは殆どありません。そして、多数を占める「可燃人」は周囲に影響されやすいのだそうです。仮に、「自燃人」が多い組織であれば「可燃人」は自然とポジティブな影響を受けますが、「不燃人」の多い組織では「可燃人」にネガティブな影響を与えてしまいます。
つまり、 「場の空気」に一番影響をうけやすい「可燃人」に対し、リーダーが率先して働きかけることで組織として最適な「 締まった空気」を作り出せるのです。
目には見えなくても、その場にいると感じる「空気」。この「空気」が組織に大きな影響を与えていることがわかりました。本書には、4種類の「場の空気」や「2・6・2の法則」のような分類や、改善方法が非常にわかりやすく書かれています。気になった方は、本書からさらに深く学んでみませんか?
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