現代社会ではインターネットの普及によって業務が劇的に効率化し、仕事のスピードを上げることばかり求められているように感じます。実際に日々、終わらない大量の業務を片付ける事ばかりに目を奪われ、先のことを考える余裕もなくなってしまっていませんか?
果たして、本当にスピードを追求することが仕事の成果を高めることに繋がるのでしょうか?
問題が複雑化しているときほど”立ち止まる”べき?!
問題がシンプルな時はゴールが明確で、やるべき手順もはっきりしているため解決策が見つけやすいですよね。これに対して、問題が複雑化している状況ではゴールが見えにくく、解決策がなかなか思い浮かびません。こんな時、早く問題を解決しなくては、とスピードばかりに意識を向けてしまうと、ますますドツボにはまってしまうものです。
元ハーゲンダッツのCEOやノバルティスの元会長など、100人以上のリーダーに対してコーチングを行ってきたケヴィン・キャッシュマン氏は、著書『優れたリーダーは、なぜ「立ち止まる」のか』の中で、「 心と体に睡眠が必要であるように、リーダーシップとイノベーションには”立ち止まる”ことが必要である」、「 立ち止まる事で問いかけと耳を傾ける力が強まる」と語っています。
確かに、答えが見つからず漠然とした不安を抱えている時は、他者の言葉に耳を傾ける余裕がなくなってしまう人も多いのではないでしょうか? しかし、実際には自分が気付かないところに原因があったり、他人の一言が問題解決のヒントになることは少なくありません。問題が複雑化している時ほど、歩みを止めることに不安を感じてしまうものかもしれませんが、あえて立ち止まって、なるべく多くの人の意見に耳を傾けることで、自らが進むべき方向が見いだせるかもしれません。
前に進むために、立ち止まる
立ち止まることは、一見すると成長の歩みを止めることに思えます。しかし実際には、現状を手放すことが怖くて立ち止まれない方が成長を止めていると言えるのではないでしょうか。
プロゲーマーとして、日本のみならず海外でも名をはせている梅原大吾氏は、著書『勝ち続ける意志力』の中で「 成長したければひたすら変化すべし」と語っています。何か新しいことをすることだけでなく、前進する中で時には立ち止まって考えることも「変化」と呼べるのではないでしょうか?
常にスピードが求められる現代社会に生きているからこそ、立ち止まることに恐怖や不安を覚える人も多いと思います。しかし、あえて”立ち止まってみる”ことで解決の糸口が見つかるかもしれません。日々忙しなく働いていて自分を見失いかけている人、このままでいいのだろうかと悩んでいる人ほど、是非一度立ち止まって考える時間を設けてみてはいかがでしょうか?
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