厚生省による2014年度の労働経済白書にて、これからの企業は就労意欲を引き出すことが重要であると発表されました。就労意欲が高い人材をマネジメントで引き出すことは、企業に素晴らしい影響をもたらすと分析されたのです。
就労意欲が高いということは、離職率が低いことですが、企業にどのような結果をもたらすのでしょうか。
就労意欲が高い企業は、生産性が高いと分析されています。人材が定着することによって、個人が多くの経験を積んで人的資本が高められるからです。
今回の厚生省の調査において、就労意欲の高い企業と低い企業の平均売上高経常利益率(全売り上げに対する利益の割合のこと)を比べると、高い企業は4.7%に対して、低い企業は3.0%でした。つまり、就労意欲が高い方が企業にとって有益なのです。
少子高齢化による労働人口の減少の中、個々の能力高めることが必要とされており、就労意欲は企業の最重要事項の1つというわけですね。
では、就労意欲の高い企業は具体的にどのような取り組みをしているのでしょうか。
広範な雇用管理と積極的な労働者の育成に取り組んでいるのが、就労意欲の高い企業の特徴です。
具体的には、正社員と非正社員共に含め「部門・職場での目標の共有化」「浸透促進と職場の人間関係やコミュニケーションの円滑化」が、就労意欲を高める大きな要素とされました。
厚生省の発表によると、大卒者の3人に1人が就職後3年以内に離職しており、現在の日本の就労意欲は決して高くありません。離職理由の大半は、労働条件などの待遇とされていますので、労働条件の改善によって就労意欲を上昇させることが多くの企業の今後の課題となるでしょう。
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