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週休3日で業績28%アップ!?仕事を効率的にこなす「国東時間」が注目されるワケ

Rio

2014/10/02(最終更新日:2020/12/27)


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週休3日制度を採用したとして注目された「国東時間(くにさきじかん)」についてご存知でしょうか。

本記事では、国東時間とは何かや週休3日制のメリット・デメリットについて詳しくご紹介します。

週休3日制や国東時間に興味があって知りたいと思っている人はぜひ参考にしてください。

本記事の内容をざっくり説明
  • 国東時間とは何か・注目されている背景
  • 週休3日制の3つのメリット
  • 週休3日制の3つのデメリット

 

国東時間とは?

国東時間(くにさきじかん)」を知っている人は少ないのではないでしょうか。

国東(くにさき)とは、大分県の国東半島にある人口3万人程の小さな都市です。この農業が盛んなほのぼのとした都市から「国東時間」という働き方は生まれました。

国東時間の特徴を一言で表すと、週休3日制の10時間労働です。1週間の総勤務時間は週休2日制の会社と変わりません。

出勤日の労働時間を長くする代わりに休日を増やし、その休日を今まで以上に有意義に過ごすことで、仕事のクオリティを高めて欲しいという狙いがあります。

 

週休3日の国東時間が注目されている背景

今までは、働き方と言えば週休2日制の8時間労働が一般的でした。しかし、フレックスタイム制ワークシェアリングなど様々な労働形態の登場により、働き方の自由度は近年一気に高まりを見せています。

そんな中、総労働時間を変えずに、プライベートに使える日数を増やすことで家庭と仕事の両立を図りやすくしたり、心の余裕から、仕事のモチベーションの向上に繋げたりできる国東時間が注目を集めています

また、社員にとっては今まで週5日かけてやっていた仕事を週4日で終わらせなければならないため、仕事に対する意欲や責任感を高めることにも繋がります。仕事の生産性の面でも非常に高い効果が見られる点も、国東時間が注目を集める理由のひとつだといえるでしょう。 

様々な働き方の登場によって、今、働き方の概念自体が変わり始めています。本来、個人によっても企業によっても理想的な働き方は異なるものです。もちろん、企業によって労働形態の向き不向きは様々あるでしょう。

しかし今後、国東時間のような柔軟な働き方が増えることで、個人の働き方の選択肢の幅はますます広がりを見せるのではないでしょうか。

 

国東時間を取り入れてから業績は28%アップ?!

国東時間を初めに取り入れたのが、段ボールクラフトの製造・販売を行う「アキ工作社」です。アキエ工作は、国東がある大分県にあります。

月曜日から木曜日は午前8時から午後7時まで働き、金曜日から日曜日は休みになる「国東時間」を取り入れているので、自分の好きなことを行える時間がたくさんあります。

休みの日の過ごし方は釣りをしたり、読書をしたりと様々に好きなことをしているそうです。

例えば、デザイナーは休日に自身のアイデアを練ることで、仕事に還元しています。導入の結果、このアキ工作社では国東時間を取り入れる前と比べて業績が28%もアップしたとのことです。

このようにクリエイティビティが必要な企業にとって、社員一人ひとりのインプットの時間を増やすことは非常に効果的なようです。また、従業員が長時間働けば働くほど業績が上がるわけではないということを実証しています。

 

週休3日制の3つのメリット

国東時間とも呼ばれる週休3日制に興味を持っている人もいるのではないでしょうか。

次は、週休3日制の3つのメリットについて詳しくご紹介します。週休3日制についてもっと知りたい人はぜひ参考にしてください。

 

メリット1.プライベートな時間を充実させやすい

週休3日制の1つ目のメリットは、プライベートな時間を充実させやすいことです。

週休2日制の会社だと、疲れを休めるのに土曜日、次の日の会社に備えるために日曜日を使ってプライベートな時間がなかなか取れないという人も多いのではないでしょうか。

また、休みが2日間しかないと、気軽に旅行に行くことも難しいでしょう。

週休3日制の場合は、休みが1日増えることで、やれることも行動範囲も広がります。

プライベートな時間が充実すると、自然と仕事のやる気も上がるのではないでしょうか。

 

メリット2.仕事へのモチベーションを上げやすい

週休3日制の2つ目のメリットは、仕事へのモチベーションを上げやすいことです。

週休2日制の場合は5日間も仕事が続くので、「まだ、こんなに働かなければいけないのか」と苦しく感じてしまう人も多いのではないでしょうか。

そのため、水曜日や木曜日になると、ただ仕事を終わらせたいという気持ちで働いている人もいるでしょう。

しかし、週休3日制の場合は4日間頑張れば、3日間の休みを手に入れられます。そのため、仕事のモチベーションを維持しやすく、4日間最後まで頑張れる可能性が高くなります。

 

メリット3.生産性が上がりやすい

週休3日制の3つ目のメリットは、生産性が上がりやすいことです。

実際に週休3日制を取り入れたアキエ工作では、業績が28%も上がっています。数字が証明しているように、休みが増えてリラックスできているとクリエイティブな仕事の場合は自由な発想を思いつく可能性が上がります。

会社として重要なのは「どれだけ働いたか」ではなく、「どれだけ利益が出たか」です。そのため、労働時間が短くなったとしても生産性が上がるのであれば企業としてもメリットがあるといえるでしょう。

また、週休3日制にすると、休みながらも働きたいという優秀な人材が会社にやってくることもあり、採用面での効果も期待できます。

 

週休3日制の3つのデメリット

週休3日制の3つのメリットについてご紹介しました。生産性が上がったり、プライベートな時間が増えたりといいことがたくさんあるようにも思った人も多いのではないでしょうか。

しかし、週休3日制には、デメリットも存在します。以下では、週休3日制の3つのデメリットについて詳しくご紹介します。

 

デメリット1.1日あたりの労働時間が長くなる可能性がある

週休3日制の1つ目のデメリットは、1日あたりの労働時間が長くなる可能性があることです。

週休2日制の場合は、1日8時間働くと決まっている会社も多いのではないでしょうか。

週休3日制では5日間で行っていた業務を4日間でこなさなければなりません。

そのため、5日間で合計40時間働くところを、単純に計算して4日間で10時間働かなければいけなくなります。

1日10時間も働かなければいけないのはしんどいと感じる人もいるのではないでしょうか。

これまでの労働時間や業務量を同様の水準にするのか、1日減らすことで基準を変えるのかも検討する必要があります。

 

デメリット2.給与水準が下がる場合がある

週休3日制の2つ目のデメリットは、給与水準が下がる場合があることです。

週休3日制でも、1日8時間働く場合と、1日10時間働く場合があります。1日10時間働く場合は、週休2日制と働く総時間は変わらないので給与水準が下がることは少ないでしょう。

しかし、出勤数を1日減らし、1日8時間働く場合では、週休2日制と比べて働く時間が減っているので給与水準が変わってしまう恐れがあります。

 

デメリット3.仕事が進みにくくなる・コミュニケーションが取りにくくなる

週休3日制の3つ目のデメリットは、仕事が進みにくくなる・コミュニケーションが取りにくくなることです。

週休3日制は毎週3連休があるため、仕事をするときと仕事をしないときの間に長い時間が生じてしまいます。

そのため、他の会社と取引をしている場合は、特定の日ががまるごと使えなくなるので仕事が進みにくくなることもあるでしょう。週休3日制を導入していない他の会社との取引が多い会社では、反対に生産性が落ちてしまう可能性があります。

もちろん、会社自体は週休2日にしておいて、従業員の休日をずらしながら週休3日にする方法もあります。

取引先との兼ね合いも考えて、仕事をスムーズに進める方法を検討する必要があります。

 

実際、週休3日になると、給与はどうなるの?

週休3日制の会社に興味がある人にとって、1番気になるのはやはり「給与」のことではないでしょうか。

以下では、実際に週休3日制を導入している会社を例に出して、給与状況について詳しくご紹介します。

まずは、1日10時間働くタイプの週休3日制についてご紹介します。このタイプの週休3日制を取り入れている代表的な企業がユニクロ・佐川急便などが挙げられます。

前述の通り、1日10時間働いた場合は週休2日制で働く総時間と変わらなくなるので給料は基本的に変化しません。給料を減らすことなく、週休3日制の会社に務めたい人は1日10時間働くタイプの週休3日制がおすすめです。

次は、1日8時間働くタイプの週休3日制についてご紹介します。このタイプの週休3日制を取り入れている代表的な企業がみずほフィナンシャルグループやYahoo!などがあります。

やはり、週休2日制と比べて働く時間が少なくなってしまうので、給料は減ります。その分自分で使える時間が多いので、副業をしたり、自分のスキルを高めたりしている人が多くいます。

自分の時間を増やしたい人や副業でマルチにスキルを高めたい人は、1日8時間働くタイプの週休3日制がおすすめです。

 

週休3日を採用している会社事例

実際にどのような企業が週休3日制を導入しているのか気になっている人もいるのではないでしょうか。

以下では、週休3日制を採用している有名企業をご紹介します。

味の素AGF株式会社では、60〜65歳の再雇用社員を対象に週休3日制を導入しています。土曜日・日曜日・水曜日を休みにすることで年配の人でも働きやすい環境を作っているようです。

ヤマト運輸株式会社では、労働日数・時間選択制度を取っています。週4日間働くタイプや・週3日間働くタイプなど自分に合った労働日数・労働時間が選べるようになっています。

SOMPOひまわり生命株式会社も週休3日制を導入しています。週休3日制にするかしないかは自分で選べられるところが特徴です。週休3日を選ぶと、給料は20%と減ってしまいますが、それでも週休3日制で働きたいという人はたくさんいるようです。

その他にも、週休3日制度を採用している企業は増えつつあります。就職・転職活動を検討している場合は、週休3日制度を採用している企業をチェックしてみることもおすすめです。

 

自分にとって週休3日制が合っているのか検討しよう

本記事のまとめ
  • 週休3日制度では、プライベートな時間を充実できたり、仕事のモチベーションが上がったりするメリットがある
  • 1日あたりの労働時間が長くなったり給与水準が下がったりするデメリットが有る
  • 最近では、自由に労働時間や労働日数を選べる会社が増えてきている

本記事では、週休3日制のメリットやデメリットなどを詳しくご紹介しました。

週休3日制で働きたいと思っている人もいるのではないでしょうか。それぞれの会社の制度によって労働時間や給与が変化します。

求めている条件や、働きたい会社の制度を詳しく調べて、自分にとって理想の勤務スタイルを検討してみてはいかがでしょうか。

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