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約9割のスウェーデン男性が育休取得!個人の働きやすさを追求するスウェーデンの働き方

Rio

2014/09/16(最終更新日:2014/09/16)


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 今、日本では国全体で女性の社会進出や男性の育児参加を推進しており、企業もワークライフバランスを高めるために様々な取り組みをしています。とは言え、まだまだワークライフバランスは十分に確保されているとは言い難いのが現実です。しかし、世界に目を向けてみると、日本では考えられないほどのワークライフバランスを実現している国がいくつかあります。その中の1つがスウェーデン。では、日本とスウェーデンには働き方にどのような違いがあるのでしょうか?

ワークライフバランス実現の背景には残業NG文化が!

 第二次世界大戦後からスウェーデンを初めとする北欧では、所定の時間内での効率的な労働が求められており、長時間の労働は認めらていません。日本と同じく週40時間労働制ですが残業はなく、最低5週間の有給休暇取得が法律で義務付けられています。

 国民全員が約1か月の有休を取得していながら、国民一人当たりのGDP調査でも常に上位に入るスウェーデン。このことから、人は決められた時間の中で終わらせようという意識があれば、効率的に仕事をこなすことが出来るということがわかります。残業文化が根付いている日本では仕事の終わりが見えづらく、結果的に生産性が落ちてしまうという訳です。

女性の働きを支えているのは男性の存在?!

 スウェーデンでは20~64歳の全女性人口の80%が職業を持ち、専業主婦の割合はたったの2%というから驚きです。さらに、世界銀行の データによると2012年の日本の出生率が1.41人に対してスウェーデンの出生率は1.91人。スウェーデン女性の仕事と子育て両立の最大の支えとなっているのは、男性の育児参加だそう。男性の育児休暇所得率は日本ではたったの2.03%なのに対し、スウェーデンではなんと90%にも上ります。

 スウェーデンでは「パパ・ママ・クォータ制」という制度が導入されています。この制度では両親共に育児休暇を取得することが前提で、男性が育児休暇を取得しなければ女性も育児休暇を取得する権利を失ってしまいます。また、両親合わせて480日間の育児休暇が設けられており、このうちの390日間は給与の80%が保障されています。確かにこのような制度であれば育児休暇取得率は上がりそうです。

制度を活かすも殺すも個人の意識次第

 日本では、育児休暇制度があっても周りに気を使って取得できないという男性が大多数。また、”妻の負担を減らすために育児に参加しなくては”という考え方の男性も多いよう。これに対してスウェーデンでは、”子育てに参加するのは子供の幸せのため”と考える男性が多く、男性が育児や家事をするのは当然だと考えているようです。制度があること以上に、このような男性の意識が結果的に女性を支えていると言っても過言ではありません。

 確かに、国の制度が個人の働き方に与える影響は大きいものです。しかし、どんなに良い制度が整っていてもその制度を活かすも殺すも個人の意識次第。たとえ制度がなかったとしても、「時間内で仕事を終わらせる」、「男性が子育てに参加するのは子供の幸せのため」といった意識を持つことは個人の範囲で出来ることです。国の制度以上に、私たちがスウェーデンから学ぶべきことはたくさんありそうですね。


 日本では個人が快適に働ける制度が十分に整っていないからワークライフバランスが確保できない、と言われがちですが本当に制度不足のせいなのでしょうか?ほんの少し1人1人のの意識が変わるだけで、今ある制度の中でもワークライフバランスを高めることは出来るはず。制度のせいにする前に、これを機に自分の働き方に対する考え方を見直してみてはいかがでしょうか?

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