by Håkan Dahlström 派遣社員や契約社員など非正規雇用が年々増加し、「ブラック企業」という言葉も蔓延している現在。働き方は多様化しているとはいえ、正規雇用の優位性が強い日本では、未来の働き方に不安を抱えている人も多いのではないだろうか。
そんな中、外資系企業や海外をフィールドとした企業を中心に、パートタイマーやアルバイトの多くを正社員に登用、というニュースがメディアを賑わせている。なぜ、企業は正社員を確保するのだろうか?
パートタイマーやアルバイトの多くを正社員にする企業
ユニクロ
2014年3月、ユニクロは国内約850のユニクロ店舗で働く約3万人のパートタイマーやアルバイトのうち、学生アルバイトなどのごく短期に務める従業員を除く、約1万6000人を正社員に転換すると報じられた。
スターバックスコーヒー
2014年2月に、4月から約800人いる契約社員のほぼ全てを正社員にすると発表したのは、スターバックスコーヒー。
IKEA
世界26カ国で300店舗以上を展開するIKEA。その日本法人であるイケア・ジャパンは9月1日から順次、全パート従業員を正社員化している。
なぜ、正社員化するのか?
人材の確保
少子高齢化に伴い、労働人口の減少が懸念されている日本。優秀な労働力の確保は企
業にとって命題であろう。
生産性の向上
採用・教育コストの削減
ライフステージにあわせた働き方
正規雇用を増やすということは、人のライフステージにあった働き方ができないといけない。
パートタイマーの「103万円の壁」を取り払う
人は宝であるべきだ
今後、優秀な人材の争奪戦は熾烈になるだろう。企業は優秀な人材を確保するために、多くの金額を投資しなければいけない。しかし、時間とお金をかけて雇った人材がすぐに辞めてしまっては意味がない。
どれだけテクノロジーや広告ネットワークが発展しても、商品やサービスを作り、それを売買したり広めたりするのは人の力である。企業と働く側に信頼関係があるからこそ、すばらしい商品やサービスが生まれる。非正規雇用の全員正社員化は、その信頼関係のあらわれのひとつではないだろうか。
今後、外資系企業だけでなく、日本企業でもこのような取り組みがどんどん進んでいくことを願う。
U-NOTEをフォローしておすすめ記事を購読しよう