社会人になると、手紙やビジネス文章などに「取り急ぎ」と書かれているのを見かけることがあるでしょう。しかし、「取り急ぎ」は単に急いでいるという意味だけで使う言葉だと思ってはいませんか?ビジネスで使われる「取り急ぎ」には、様々なニュアンスが含まれています。ここでは、「取り急ぎ」の意味と使い方を紹介しましょう。
文の末尾に書かれる「取り急ぎ」
ビジネスレターを見てみると、「取り急ぎ」は文の末尾によく用いられていますね。例えば、「取り急ぎご連絡まで」、「取り急ぎご報告まで」などと書かれていると思います。ビジネスで用いられる「取り急ぎ」には内容がまとまっていないことや、結びの言葉が思いつかないというニュアンスが含まれているのです。
お中元やお歳暮の贈呈で使われる「取り急ぎ」
お中元やお歳暮を送るときの「取り急ぎ」は、慣用句として使われています。例えば、お中元で贈り物を送る時には「暑中お見舞いを兼ねまして、取り急ぎそうめんの詰め合わせを送らせていただきました。」などと書いたご挨拶状を添えることになるでしょう。「つまらないものですが」という言葉もありますが、「取り急ぎ」には急いで用意したのであまり良いものではないかもしれない、という謙遜の気持ちが多く込められているようです。
目上の人に「取り急ぎ」は使わない
「取り急ぎ」は、文がうまくまとまらないときなどに使用できる大変便利な言葉です。しかし、あくまでも省略形の言い回しであることは忘れないように。説明を省略して用件だけを伝える意味となりますので、大切な取引先や目上の方に送るビジネスレターには使わないように注意しましょう。
「取り急ぎ」は、使い方によっては大変便利ですが、目上の人に使う場合や長い間隔を空けてメールの送信をしたときなどは失礼な印象を与えてしまいます。意味と使い方を学び、正しい用法でこの言葉を使うようにしましょう。
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