環境省は、シカやイノシシなどの害獣を駆除する狩猟をビジネスとして確立しようと推進しています。2015年度の予算には、捕獲事業に対する補助金を20億円も組み込みました。
現状、狩猟は主に猟友会という団体によってボランティアに近い形で行われていますが、どのようなビジネスを環境省は想定しているのでしょうか。
これからは、警備会社が狩猟を担っていくのが主流となりそうです。シカやイノシシに困っている農村がお金を払って警備会社に駆除を依頼する、というビジネスの形になるわけです。警備会社大手であるALSOKは、捕獲事業への本格的な参入をする方針です。
では、今なぜ狩猟ビジネスが確立されようとしているのでしょうか。
狩猟者の高齢化が一番の理由です。近年、農作物の被害は200億円を超えていてどの農村も駆除を必要としているものの、猟友会に所属する猟師は減っています。猟師の減少に反してシカは増えるばかりなので、環境省は動きだしたわけです。
環境省は狩猟に関する予算の盛り込み以外にも「狩猟の魅力まるわかりフォーラム」を開き、猟師の魅力を伝える等の活動をしています。年々猟師の人口は減っていますが近年の環境省の取り組みによって歯止めがかかるかもしれません。
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