現在、円安にも関わらず日本の輸出の収益が低迷しています。本来ならば、アベノミクスによる円安で日本の商品が安くなり、海外へと売れやすくなるため輸出の収益は増大するはずなのですが、日本は貿易赤字のままです。
円安なのに輸出が伸びない理由。それは、日本企業の海外移転が進んでいるからです。今や製造業を中心に多くの企業が工場を海外に移転させているために、日本で生産して輸出するという流れが崩されてしまっているのが現状となっています。
年々、日本企業の海外移転は進み続けています。海外に工場を建てれば人件費や土地の購入が安く済み、大幅なコストカットを図れるという魅力があるので、企業の海外移転がトレンドとなっているのです。
また、東南アジア諸国は法人税を低くすることによって外資の呼び込みを行っています。税の負担が軽くなることは大きな魅力であり、企業の海外移転増加に欠かせない要素です。
今月5日、8月上旬も日本は貿易赤字だったと発表され、35ヶ月も連続で赤字を継続しています。日本の貿易赤字はまだまだ続く予想です。
貿易赤字を回復するには、企業の海外移転に歯止めをかけることが必要です。どうしたら企業は生産の場を日本へと移すのでしょうか。
今よりもさらに円安が進めば、企業は生産の拠点を日本へと戻すであろうと見込まれています。円安による国内移転を検討しているパナソニックは、円相場がさらに下がれば日本での生産にメリットがあるとしています。
現状では、円安による恩恵を日本で受けるよりも海外移転の方がメリットがあると多くの企業は考えています。今よりさらに円安が進めば、その恩恵も大きくなりますので、円安による国内移転と貿易赤字の解消に期待です。
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