2020年の東京オリンピック開催に向け、新たな事業に着手していく日本。空港や道路等のインフラの整備にも力を入れています。
羽田空港の発着枠拡大に向け、国交省が新たなルート案への理解を求めました。そのルート案とは、低高度飛行を行なうというもの。今までには飛行が許されなかった高度での飛行が許されるようになれば、その分飛行する旅客機の本数が増加し、それぞれの航空会社に配分される発着枠が拡大することになります。
発着枠が拡大された場合の経済効果は1年に3500億円であると予想されており、LCCの進展や燃料の値上げにより激しい競争が繰り広げられている航空業界で新たな動きが予想されます。
しかし、航空業界の激動の時代は今に始まったことではありません。航空業界はJALの経営が破綻した4年ほど前から変革の時代を迎えています。今までは大手航空会社であるANAやJALが中心となって航空業界は展開してきました。しかしJALが4年前に破綻を経験し航空業界の危機が訪れたのです。
その後、JALは再建に成功し再上場。それと共に浮上してきたのが、ジェットスター・ピーチ・エアアジアといったLCCでした。現在航空業界に新たな風を巻き起こす存在となっています。しかし、現在の日本の空港システムはLCCを受け入れる体制が十分ではありません。
出資先がANAやJALであることを理由に、発着枠を確保することが出来ないという現状があります。そのため、今回発着枠が拡大され膨大な利益が期待されているものの、LCCにはそのチャンスがほとんどないという状況です。
とは言え、現在のLCCには利用者からの需要が高まっていることは紛れもない事実です。LCC市場は年々成長を続けており、利用者数は増え続けています。
そのためこれらの需要を加味すると、羽田空港の発着枠を全て大手航空会社に配分するよりもLCCに発着枠を配分することで利益を上げられる可能性が多くあることは明らかです。
さらに、アメリカではLCCが主流となっており、LCCでファーストクラスが展開される等LCCの顧客獲得に力をいれています。東京オリンピックを前に外国人の顧客拡大を目指すためにも、利便性の高い羽田空港にLCCの発着枠を確保することが期待されています。
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