私達が普段何気なくしている買い物。何の考えもなしに商品を手に取っているように思えますが、買い物客の行動パターンには法則があります! 『無意識に買わせる心理戦略』という本が、マーケティングにも役立つに違いない買い物客の行動心理を教えてくれます。
お店を選ぶ決め手は何?
買い物客がお店を選ぶ決め手は何だと思いますか?一番の決め手となっているのは「値段」ではなく 「場所」なのです。買い物にかかるお金と時間のどちらかを優先するかで、選ぶ店は変わります。
大抵の人は買い物を退屈な雑用と感じ、他のもっと大切な用事の合間にできるだけ短時間で済ませたいと考えています。多くの先進国では、必ずしも値段の安さで店は選ばれず、自分の生活スタイルに合った場所にあるかどうかで店が選ばれています。コンビニが増え続けているのはその証拠といえるでしょう。
買い物客を苛立たせることとは?
続いて、買い物客がショッピングをしていてイライラさせられることは何だと思いますか?それは 店内のレイアウトが変わっていること。著者によれば、買い物客は自身の脳内に商品の置き場がまとめられた「認知地図」が形成されていて、無意識的に行動しているのだそうです。
買い物客にじっくりと商品を選ばせるためには、商品の位置を定期的に変えるのが良いと考えてはいませんか?しかしこれはまったくの逆効果。レイアウト変更により認知地図を壊された客は、買い物のジャマをされたと感じていたのです。
店側は何を工夫すれば良い?
では店側はどのような工夫をすれば、買い物客に商品を手に取ってもらえるのでしょう?それは 商品によって提供の仕方を変えることです。例えば牛乳など、日常的に購入する商品の場合、客はいつも同じものを買うので簡単な視覚的な手がかりしか探そうとしません。ですからできるだけ速やかに商品が見つかるよう、シンプルな見せ方を心がけましょう。余計なPOPを設置したり、バリエーションを増やしたりして、買い物客を戸惑わせてはいけません。
一方シャンパンなど、滅多に購入機会の無い商品の場合は、時間をかけて、商品が選ばれます。ですから参考になる情報を提供したり、変則的な並べかたをしたり、あるいはどれを買うべきかを店員が教えてあげたりする方が、買い物客のニーズに適しています。このように、商品のカテゴリに合わせ見せ方・売り方を変えていきましょう!
この本では、無意識に行っていると考えていた買い物客の行動パターンを学ぶことができます。商品を買う側から売る側になると、消費者の心理がなかなか理解できないもの。この本は商品のマーケティングに苦しんでいる方の手助けとなるのではないでしょうか。
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