アップルとサムスンと言えばスマートフォンやパソコン等の電化製品で有名なメーカーです。その両社が特許を巡って多くの国で訴訟を繰り広げていました。
両社が訴訟をするきっかけとなったのは、サムスン製スマートフォンのデザイン。アップルが自社デザインの特許をサムスンが侵害したとして提訴し、それに対してサムスンもデータ通信技術の無断使用だとしてアップルを提訴しました。それを機に両社の争いは泥沼化していきます。
2014年5月に行なわれた訴訟ではアップルの求めを大幅に下回る賠償金の支払いがサムスンに命じられる等、これまで両社にとって勝ちとも負けとも言えないような訴訟結果が出ています。
ではなぜ両社は争うのでしょう。実は一連の訴訟は細かいレベルでの争いであり、裁判で争われているのは特許ではなく両社の「覇権」であると見られています。
そして3年の年月を経て、8月6日に両社の特許訴訟に収束の兆しが見えてきました。
アップルがサムスンとの訴訟合戦の中で訴えを取り下げることを決めました。それを受けて両社は、アメリカ以外の国での訴訟を取り下げることを合意しました。
今回両社が訴訟取り下げを合意した理由は、訴訟の費用が膨大になり、訴訟の維持のメリットに見合わなくなってきたことにあります。一方で、アメリカで行なわれている訴訟は賠償請求額が大きく、そこに力を注ぐ為に他国での訴訟を取り下げたのではないかと見られています。そのため、事態の完全な収束とは言えませんが、両社の間に一定の着地点が見えてきたことは確かでしょう。
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