最近、残業代ゼロ法案が推進されたり、ブラック企業の増加など何かと日本の労働時間問題が叫ばれていますよね。そんな中、日本一休みが多く、従業員満足度も日本一という会社があります。それは「未来工業」という会社。この会社、従業員約800人全て正社員で、売上高は約250億円。未来工業では世間とは違うやり方で社員満足度を高め、業績を伸ばし続けているのです。
残業すると罰金まで!日本一休みが多い会社
この会社の一番の特徴は何と言っても「日本一休みが多い」ということ。勤務時間は1日7時間15分、年間休日約140日、有給が最大40日もあります。また、年末年始は19日連休、ゴールデンウィークとお盆は10連休だそうです。しかも、残業もないばかりか、残業すると罰金まで発生してしまうのです。
こんな凄まじく従業員に優しい労働条件なのに、業績を伸ばし続けられるのは一体なぜなのでしょうか?
「残業できない」という前提の下で働く
未来工業のチームは常に競合メーカーと差別化できる商品を考えなくてはならず、頭を悩ませることもしばしば。そんな時、社長は「給料を上げるから遊んでいろ」と発破をかけるそうです。このことについて社長は以下のように言っています。
普通の会社ではアイデアが出なければプレッシャーをかけられますよね。焦りが生まれ、余計に良いアイデアが出なくなってしまいます。すると、必然的に労働時間が長くなり、残業しますね。「残業するから大丈夫」と気が緩み、定時内での業務時間効率が下がるという負のスパイラルに陥ります。こんな状態良くないとわかっていてもついついやってしまいがちですね。でも、時間を上手く使うためには、「残業出来ない」という前提で働いた方がかえって効率が良いのかもしれません。
社員をいかに”やる気”にさせるかで会社は決まる
長時間働けば働くほど成長できる、という思想が蔓延しているこの時代。残業禁止を掲げる未来工業社長のこの言葉は私たちに思わぬ気付きを与えてくれます。
日々の生活に何の疑問も持たず働いているとこんな事を考える時間の余裕もありませんよね。大切な時間を犠牲にしてまで残業する意味は本当にあるのでしょうか。残業している時間を友人や家族、恋人との大切な時間に費やせたらどんなに幸せなことでしょうか。休みが日本一多いのも、残業禁止も、”社員をいかに「やる気」にさせるかで会社が決まる”という社長の考えに基づいて考えられた、社員のやる気を高めるための施策なのです。
扱っている商品がずば抜けてスゴイものではない。社員数が多いわけでもない。でも社員1人1人が常に考え、工夫し続けている。そのために、会社が社員のやる気を作り出す。それこそ未来工業の業績を伸ばし続けている秘訣なのだと思います。
とはいえ、このように会社が社員のやる気を引き出してくれる会社は少ないですよね。でも、自分で自分のやる気を作り出すことなら出来るはずです。限りある人生の貴重な時間、あなたは残業に使いますか?それとも大切な人との時間に使いますか?未来工業の社長の考えを参考に、時間の使い方を今一度考えてみてはいかがでしょうか。
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