みなさんは、ユニバーサルデザインという言葉を聞いたことがあるでしょうか?
ユニバーサルデザインとは、文化や言語、国籍、老若男女などの違いに関わらず、どのような人でも便利に利用することができることを意図して作られた製品や施設などのデザインのことを指します。
たとえばユニバーサルデザインの1例として、コクヨのユニバーサルデザイン製品「プニョプニョピン」というものがあります。
このプニョプニョピンはゴムの部分で画鋲の針が直接手に触れないような安全な設計になっています。また、画鋲をおとしてしまったときも、針が上に向かないような形になっているので気付かず踏んでしまうことを防げます。
さらに画鋲を抜くときにはゴムの部分を引っ張れば簡単に画鋲を抜くことが出来る便利さまで考えられて作られているのです。
ユニバーサルデザイン7原則
ユニバーサルデザインにはユニバーサルデザイン7原則というものがあります。言う間でもないかもしれませんが、このユニバーサルデザイン7原則はユーザーの便利度というところに着目して作られています。
つまり、このユニバーサルデザイン7原則を意識して商品企画を行えば、ユーザビリティに優れた商品を作ることが出来るのです。ここではユニバーサルデザイン7原則を紹介しますので、商品企画をする際には活用してみて下さいね。
1, Equitable use(公平性)
まず1つめは、その製品を使う人が誰であろうと使うことが可能であるという点です。この公平性は人やの条件にとらわれず、その製品を使えるという原則です。
たとえば、お年寄りや障害を持った人でも簡単に使える便利さというのがこの公平性にあたります。
2, Flexibility in use(柔軟性)
使用する際の条件がなるべく少ない方が良いというのが、2番目の原則、柔軟性です。
右ききでも左ききでも使えるはさみなどは利き手の概念にしばられない製品として柔軟性が高いと言えます。
3, Simple and intuitive(シンプルで簡単)
3つめは、製品を使用するときにシンプルで簡単であるという点です。
ここでいう簡単さとは「ひと目見ただけで使い方がわかる」くらいのものが理想とされています。この原則は、共通言語がなくてもその製品を使えるという便利さからきています。
4, Perceptible information(明確さ)
製品を使う人がわかりやすく理解しやすい情報を得られるかどうか、という点です。1つの情報伝達の方法だけでなく色や形、音などを用いて相手に情報を伝わりやすくするというのがこの明確さの原則です。
5, Tolerance for error(安全性)
ここでの安全性は失敗に対するリスクヘッジを含んだ安全性を示しています。その製品を使ったときに使い方を間違えミスをしてしまうかもしれない、ということを想定し事前にそのミスに対応する製品を作っておきます。
パソコンのデータを誤って削除してしまったときの元に戻るボタンのようなものです。
6, Low physical effort(持続性)
その商品を使い続けたいと思ってもらえるかという点です。使う度に疲れてしまったりする製品は使い続けたいと思ってもらえませんよね。
少ない力で使用出来て、長時間使っても疲れないというところが持続性において大切です。
7, Size and space for approach and use(空間性)
誰もが使いやすい大きさ(空間)を意図して作られているものかどうか、というのが空間性です。適正な大きさであるかどうか、使う人の動作や姿勢に関係なく使いこなすことが出来る製品をつくりましょうというのが空間性の原則です。
これら全てを完璧にクリアした商品というと難しいですが、1つ1つをよりよい商品を生み出すための観点として取り入れると良いかもしれませんね。
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