会議は退屈な上に長引くことも多いもの。長い時間をかけて話し合ったのにも関わらず、上層部の意向に沿った案が採決されることもしばしば。会議参加のモチベーションも下がってしまいますよね。そんな不満を解決できる会議法が「付箋紙会議」なのです。この会議法、カルロス・ゴーン氏が社長に就任してから日産自動車でも取り入れられています。今回は早くて楽しい付箋紙会議をご紹介します!
■会議で起こりがちな2つの問題
会議をしていると必ずと言ってよい程ぶち当たるのは「 長々と話し合ったのに上層部の意向に沿った案が採決される」、「 会議での決定事項と議事録の内容で2つの異なる結論が出る」という2つの問題ではないでしょうか?議事録が回覧され各部署ごとに修正されるにつれて会議で話し合ったことと全く別の結論になっているなんてことは多いですね。これでは会議の時間がもったいないですよね。
この2つの問題を解決してくれるのが「付箋紙会議」。では、一体いかなるものなのでしょうか?具体的なやり方を見ていきましょう!
■付箋紙会議のやり方
付箋紙会議の主な流れは以下のようになっています。
1.参加者が付箋に思いつく限りのアイデアを書き込む
基本的には無記名で、立場や役職に関わらず意見を出せるのがいいですね。
2.共有の場に張り出す
大人数で会議室で行うなら模造紙やホワイトボードに、少人数ならA4サイズのコピー用紙でも十分です。
3.似たようなワードをグループ化し、それぞれの施策を話し合う
付箋なら貼ったり剥がしたりが自由自在なので、グルーピングも楽に出来ます。決まった施策を模造紙にどんどん書き込んでいきましょう。
4.模造紙をデジカメで記録する
この写真が議事録の代わりとなります。写真なら会議終了後すぐに共有できるので会議後の仕事もスムーズです。
非常にシンプルかつ効率的な方法ですよね。
■付箋紙会議2つのメリット
この付箋紙会議、大きく分けて2つのメリットがあります。
参加者が視覚を意識することで会話による冗長な議論が減る
付箋紙の枠内に収めようと自然に考えるため、無駄な言葉がなくなりわかりやすくなります。また、話が脱線したり、テーマからずれた意見が出にくくなり、時間短縮につながるのです。
部署や肩書に左右されず平等に意見を出し合える
意見を出していいと言われても、上司との会議ではどうしても意見を出しにくい時もありますよね。素晴らしい案を思いついたのに、会議では緊張してなかなか言えない人だっているはずです。でも、付箋なら名前を書かないので、社内の立場に関わらず意見を自由に提案出来ます。純粋なアイデア勝負が実現できるのです。
■約3000億円の効果も?!
日産自動車は「V-up」と呼ばれる独自の会議法を10年間続けてきました。その中で実行に移された案件は3万件以上。実行した案件による効果は金額に換算できるものだけでもなんと、約3000億円にものぼります!金額換算できないものも合わせるとその倍以上にもなりうるそうです。
実際にやってみると和気あいあいとした雰囲気の中で、アイデアを端的に出し合えるので非常に進行がスムーズです。堅苦しい雰囲気の会議よりも短時間で良いアイデアが出せるかもしれません。
いかがでしたか?日産自動車の震災後対応が他の自動車メーカーと比べ早かったのもこの付箋紙会議のおかげなのかもしれませんね。早くて楽しい付箋紙会議、是非一度試してみてはいかがでしょうか?
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