昨今、1日の始まりをハツラツに迎えるため、朝礼を工夫している企業が増えています。ユニークな方式を取り入れ、社風が現れている企業も数多くあり、中には社員の活気が向上、急成長につながっていることも。
今回は、ユニークな朝礼を取り入れている企業をピックアップしてみました。
1. 「批判はNG!ほめる朝礼」 by 築地ちとせ
築地ちとせは羽田空港、東京駅といった大型公共施設に店を構える、土産用の和菓子を販売するメーカーです。現在では年商は8億円、従業員は70名ですが、一度は経営破綻にまで落ち込みました。そこからの復活のカギとして、「ほめる朝礼」があります。
築地ちとせの朝礼では、毎日持ち回りで担当者が発表し、終了後に2人が発表者についてコメントします。しかし、ここで一つルールがあります。それが「アドバイスや批判はNG ポイントはとにかくほめる」こと。朝礼ではとにかく「ほめる」に徹するのです。
このほめる文化について、「朝礼でほめられることに意味がある」と同社の城内正行常務取締役は語ります。
ほめられると誰しも嬉しいもの。小さなことでもほめられると良い気持ちになり、次も頑張ろうと活力になります。また、ほめる方も相手をよく観察するようになるため、観察力や洞察力、聞く力を磨くことにつながるのです。
2. 「何が出るかな?サイコロトーク」 by スタートトゥデイ
ファッション通販サイト「ZOZOTOWN」を運営し、急成長を遂げているスタートトゥデイでは「サイコロ朝礼」と呼ばれる朝礼を取り入れています。毎朝、スピーチのテーマをサイコロで決めており、しゃべる順番は日替わりです。
サイコロに書いてあるテーマは、「恋の話」「失敗した話し」「ゆるせない話」「はなしたい話」「好きな◯◯◯」「パヤ」の6つ。好きな◯◯◯は、アニメ、映画、音楽など自分の好きなものについて語っていきます。「パヤ」はサイコロ朝礼の開発者である、林健太氏のあだ名だそうで、その目が出たら担当が誰であれ林氏が喋ることになるのだとか。
「サイコロトーク」の効果について、WEBクリエイション部メディアブロックの小高洋介課長はこう語ります。
朝礼はチーム全員が一堂に会する数少ない時間。笑いにつつまれ、話す人も聞く人も楽しい環境をつくることが、活気のある1日を生む原動力になるのかもしれません。
3. 「歌で締める!歌う朝礼」 by コールド・ストーン・クリーマリー
マイナス9度に冷やした石板の上で、アイスクリームと具材を混ぜながら、従業人が歌を歌うという斬新なスタイルが人気のコールド・ストーン・クリーマリー。アメリカ発のこの企業は2005年に初上陸し、今では31店舗にまで拡大しています。
そんなコールド・ストーン・クリーマリーの日本本社では毎朝、午前8時50分から10分間「歌う朝礼」を行っています。朝の挨拶、ストレッチ、今日のトピックの発表、コアバリューと呼ばれる社訓の唱和などが終わってから「歌う朝礼」は始まります。
歌う曲は店舗と同じもので、レパートリーは50曲以上。その日の気分に合わせて司会が曲を決めるとのこと。
「歌う朝礼」について、本部でリクルーティングを担当する青木秀樹氏はこう語ります。
このコールド・ストーン・クリーマリーならではの取り組みは、社員の活性化と社員同士のコミュニケーションを育み、連帯感を持たせることに結びついているのです。
朝礼は社員同士のコミュニケーションを円滑にする絶好の機会といえます。連絡伝達の場だけではなく、それぞれの仕事に対するモチベーションを高めるための時間として考えることが大切になるでしょう。今回の事例を参考にして、より良い仕事のスタートを切るために朝礼を見直してみてはいかがでしょうか。
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