仕事をする上で責任を持って、何かを成し遂げるのは大切なことだ。責任感がある、ということは仕事の依頼者に対する思いやりがある、ということでもある。
責任感がある人は仕事のミスや不正がなく、周囲から信頼されるという長所がある一方で、もちろん短所もある。
今回は責任感が強い人にありがちな短所とその改善方法について紹介したい。
責任感が強い人の短所①:一人で抱え込む
責任感が強い人の1つ目の短所は「一人で抱え込む」ということ。
責任感が強い人には、任された仕事に全力で取り組む人が多い。
任された仕事を全力で取り組むのは重要なことだが、何事においても全力を出してしまうと仕事に緩急がつけられず、うまく手を抜くことができないのだ。
「誰かに任せる」「できそうな人がいないかどうか探す」「誰かに相談したり、アドバイスをもらったりする」といったことをせず、一人で全てこなそうとしてしまう。
その結果、問題発生時や仕事につまづいたときに一人で解決策を探すなどして、自ら負担を大きくしてしまうのだ。
「責任感が強い人の短所①:一人で抱え込む」の改善策
責任感が強い人の1つ目の短所「一人で抱え込む」を改善する第一歩は、社内や友人に頼れる人を見つけることだ。
問題が発生したり、仕事につまづいたりしたとき、社内や社外の頼れる人に相談してみよう。
信頼できる相談相手に仕事の問題点などを話してみると、一人で長らく悩んでいたことがあっという間に解決するものだ。
一人で抱え込まないために「信頼できる相手」を見つける方法
また、信頼関係を築くには“自分の本心”を話すことが効果的である。
弱みである部分を打ち明けてもらえると、無意識に安心するもの。そこから信頼関係が生まれる可能性はとても高い。
弱みを見せることで人に嫌われることは怖いことかもしれないが、「実はこんなことで悩んでいて……」と話し出せば、きっと相手も親身になって話を聞いてくれるはずだ。
「助けて」といえる人を見つけて、一人で抱え込むという短所を徐々に改善していこう。
責任感が強い人の短所②:自分が悪いと思い込む
責任感が強い人の2つ目の短所は「自分が悪いと思い込む」ということ。
責任感が強いと自覚している人で、「私のせいだ」「もっとこうすれば……」などと自分を責めてしまった経験はないだろうか。
責任感が強い人は「真面目」なタイプが多く、うまくいかないときはもちろん、些細なことや自分に関係ないことでも、責任の所在が自分にあるように感じてしまうのだ。
「自分が悪い」というストレスがプレッシャーとなり、負の連鎖を生む
また、責任を強く感じてしまうと「うまくやらなくてはいけない」「成功させなくてはいけない」という強迫観念から、ストレスを感じやすくなってしまう。
そんなストレスがまたプレッシャーとなり、またストレスを感じる……という負のスパイラルに陥るのだ。
「責任感が強い人の短所②:自分が悪いと思い込む」の改善策
責任感が強い人の2つ目の短所「自分が悪いと思い込む」を改善するには、あまり深く自分の責任だと思い込まず、気楽に構えることがその状況を改善する第一歩になる。
しかし、「気楽に構える」ということができないのも責任感が強い人の特徴だ。
何かストレスやプレッシャーを感じたとき、「まぁ、なんとかなるか」と考え、自分がリラックスできることをやってみてほしい。
睡眠や入浴、読書、音楽鑑賞、アロマなど、リラックスできる方法を試している最中に「なんとかなるよね」と声に出してみよう。
失敗するのは当たり前。今までのやり抜いた経験から前向きに考える
責任が強い人は今までどれだけプレッシャーに押しつぶされそうになっても、その場面をくぐり抜けてきた強さと能力がある。
そんな成功体験があっても自分を責めてしまうのは、自己評価の低さが起因しているかもしれない。
責任感が強くて完璧主義である場合「まだまだこのままじゃいけない」と思い込んで現状を悲観した結果、自己評価が低くなってしまうのだ。
「失敗するのは当たり前。またすぐに直していけばいいんだ」と考え、今まで失敗してもやり抜いてきたという経験を元に、前向きに物事を考えてみるといいだろう。
責任感が強い人の短所③:指導がうまくない
責任感が強い人の3つ目の短所は「指導がうまくない」ということ。
責任感が強い人は、仕事を真面目にきちんと完璧に仕上げることは得意分野である。
しかし、上の立場になって物事を教える場面では、部下に仕事を任せるよりも「自分がやったほうが早い」と思い、教えるべき仕事を自分一人で巻き取ってしまいがちだ。
また、責任感が強い人は、下の人間にも自分と同じような“完璧さ”を求めてしまう傾向がある。
人間のタイプ別に仕事を振り分けられないという柔軟性に欠けるところも、責任感が強い人の短所だ。
「責任感が強い人の短所③:指導がうまくない」の改善策
まずは、「相手が自分と同じようにできない」ということを理解しよう。
相手と自分が同じではないことを理解した上で、どうすれば教えている内容を理解してくれるのか、そこに重点を置いて指導していくのがマネジメントのコツだ。
「部下に合っている仕事」を見つけるのが上司の役割
また、部下に任せる仕事を選定する際には、「自分がやってもらいたい仕事」ではなく「部下に合っている仕事」を選んでほしい。
部下に合っている仕事を渡し、それをスムーズにこなせるようになってから「自分がやってもらいたい仕事」を任せられるかどうかを検討しよう。
何か一つの仕事をスムーズにこなせるようになり、成功体験を積んだ部下は以前よりもずっと頼もしくなっているはずだ。
責任感が強い人の3つの短所とそれぞれの短所の改善不法について紹介してきた。
責任感が強い人は、その言葉通りに「責任を感じすぎて、なんでも抱え込んでしまう」という性質がある。
周りを頼ること、周りに相談することは悪いことでも、かっこ悪いことでもない。
相手を信頼して心に余裕をもった状態で、責任感が強い人の長所を遺憾なく発揮して仕事に挑んでほしい。
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