企業が市場に新規参入しようとしたときに、参入を妨げる障害になるもののことを参入障壁といいます。参入障壁には、法律や慣習、生産技術など色々なものがあります。企業が参入障壁の高い市場に新規参入する場合、どのような点に注意しなければいけないのでしょうか。今回は、参入障壁が高い市場に入るときにチェックすべき点を紹介します。
市場の硬直性を吟味する
参入障壁の高い市場は、新規参入する企業が少ないために市場の流動性が低くなっています。これが市場の硬直化です。
市場が硬直化していると、顧客が別の企業の商品やサービスを選択する可能性が低く、高い優位性を持った企業でなければ競争が厳しくなります。硬直化した市場で戦うためには、魅力ある商品やサービスを提供しなくてはいけません。
参入障壁の高い市場はその硬直性ゆえに先行企業が大きな優位性を獲得していることが多いため、正面から勝負を仕掛けても体力勝負で勝つことは非常に厳しくなります。市場の硬直性を考えて、そこにあった参入法を探りましょう。
製品が供給できるか考える
参入障壁が高い市場では、製品を供給すること自体が困難なケースも存在します。参入障壁の原因が技術的な問題の場合、その製品を開発するための資材や部品の調達ルートが少なく、先行企業以外には生産に必要な物資が手に入らないということもあり得ます。参入障壁の高い業界に参入する場合は、そもそも製品の供給ができるのか、出来たとしてもコストを下げることができるかどうかを考える必要があるのです。
協力者を確保できるか
参入障壁が高い市場に参入する場合、新規参入を応援してくれる協力者の存在が必要不可欠です。販売ルートや生産拠点、広告展開など、先行企業に協力している人たちからの協力はあまり期待できません。
競争力のある商品の開発に成功して市場に参入しようとしても、販売手段が無ければ市場に参入することは不可能です。新規参入を応援してくれるパートナー探しが、成功のカギを握ります。
参入障壁が高い市場は、新規参入の少なさゆえに利益率が高止まりしていることがあります。やり方次第で競争を有利に進めて大きな利益を確保することもできますから、成功のための戦略を考えることが重要になります。
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