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社会人として知っておきたい「言葉遣いのマナー」例文から美しい言葉を学ぼう

Shingo Hirono

2014/05/31(最終更新日:2020/10/30)


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社会人になって初めて「言葉遣い」を意識した人もいるのではないでしょうか。

社会人は当たり前のように正しい言葉を使うことを求められます。

本記事では、正しい言葉を使う重要性や、気をつけておきたい言葉遣いの例などをご紹介します。

言葉遣いに不安を感じている人はぜひ参考にしてください。

本記事の内容をざっくり説明
  • 社会人として正しい言葉遣いを知ることは重要
  • 気をつけておきたい言葉遣い例
  • 言葉遣いが不安な社会人のためのおすすめの書籍

 

社会人として正しい言葉遣いを知ることは重要

「相手を敬って話すことに慣れていなくて、敬語を話すのが上手にできない……」「そもそも敬語ってなに?」という人もいるのではないでしょうか。

意味が曖昧なまま使っている言葉があったり、丁寧にしようとしすぎて、おかしな日本語になっていったりしている人もいるでしょう。

正しい知識がなければ、正しく言葉を使うことはできません。語彙のみならず、尊敬語と謙譲語の使い分け、二重表現についての知識などは、社会人であれば必須。

以下では、正しい言葉を使うための気をつけるべきポイントをご紹介します。

 

語彙だけではなく、敬語の使い分けや二重表現など気をつけるべきことは多い

「自分は語彙力がないから、言葉の勉強をすればいいのだろう」と思っている人もいるのではないでしょうか。

実は、言葉遣いを改善する方法は、語彙力を増やすことだけではありません。

うまく言葉を使うためには、敬語の使い分け方二重表現などにも気を配らなければいけません。

「敬語がわからない!二重表現ってなに?」と思っている人もいるでしょう。以下では、敬語と二重表現を詳しくご紹介します。

敬語とは、相手を敬うときに使う言葉です。敬語には、尊敬語・謙譲語・丁寧語の3種類あります。

尊敬語とは、「お与えになる」「お聞きになる」のような相手の動作や状態を敬う言葉です。多くの尊敬語は「お〜になる」の形を取りますが、一部変則的な尊敬語があります。

例えば、「見る」の尊敬語は「ご覧になる」、「食べる」の尊敬語は「召し上がる」です。変則的な尊敬語をひとつずつ覚えて活用できるようになりましょう。

また、謙譲語とは、「差し上げる」「拝聴する」のように自分の動作や状態に使って自分の立場を下げ、相手の立場を上げる言葉です。

尊敬語のように決まったルールはなく、それぞれの単語の謙譲語を丁寧に覚える必要があります。

丁寧語とは、「です」「ます」のように、言葉を丁寧にする言葉です。上司や先輩、取引先など、仕事相手に対しては敬意を払い丁寧語を使うことを忘れないようにしましょう。

二重表現とは、「頭痛が痛い」のように、同じ意味の言葉を二度使うことです。「頭痛」には、漢字からもわかるように「頭が痛い」という意味がすでにあるので、「頭痛が痛い」は間違いです。

このような二重表現は気づかないうちに使っていることが多いので、使わないように気をつけましょう。

 

何気ない雑談で普段の言葉遣いは出る

「マジで面白い」「超やばい」のようなカジュアルな言葉を日常的に使っている人も多いのではないでしょうか。

普段はぞんざいな言葉遣いでも、いざというとき丁寧な言葉遣いを使えれば問題ありませんが、「いざというとき」にポロリと出てしまうもの。

クライアントが何気なく始めた雑談に答えたとき、それが友人や家族にするような言葉遣いでは、評価や信頼を落とすことに繋がりかねません。まして、緊張感は語彙を狭めます。大切な場面ほど、使い慣れない言葉は使えないと思ったほうがいいでしょう。日常の言葉遣いから気をつけ、丁寧な言葉遣いを心掛けることをおすすめします。

咄嗟に出た言葉が正しく美しいほど、自分の信頼度や評価は上がると思って、日頃から気をつけてみてはいかがでしょうか。

 

TPOに合わせて言葉を使い分けることが大切

正しい言葉遣いを知り、実践できるようになれば、自分の知識はすでに豊富かつ有益なものとなっているでしょう。

語彙も増え、仕事に関連する専門的な言葉も、自由自在使いこなせることが理想です。しかし、「過ぎたるは及ばざるがごとし」と言われるように、やりすぎはよくありません。

状況によっては、あえて平易な言葉を選ぶことも、心がけるべき言葉遣いのひとつです。自分自身は当たり前に使っている言葉でも、相手によってはその言葉が難しいこともあります。理解しにくい言葉を仕事上で何度も使われては、仕事がしにくくなってしまいます。

また、相手が全くの異業種の場合、専門用語は通じなくて当たり前です。それに気づかず、専門用語をまくし立てては「気が利かない」あるいは「バカにされた」と思われることもあります。

「自分の知識は相手も知っている」と思わないことが、適切な言葉を使う大切なポイントのひとつです。

 

気をつけておきたい言葉遣い例

言葉遣いを気をつける大切さをご紹介しました。「これからはより一層言葉遣いに気をつけよう」とやる気になっている人もいるのではないでしょうか。

以下では、気をつけておきたい言葉遣い例をご紹介します。

よくある間違いをしないように、以下の言葉遣いの例を意識してみてはいかがでしょうか。

 

「〜させていただく」→「いたします」

「これから発表させていただきます」のように「〜させていただきます」という言葉を使ったことがある人も多いのではないでしょうか。

「〜させていただく」は、相手の許可が必要な場合に使います。また、それをすることによって相手に利益をもたらす際に「〜させていただく」を使うことが正しい使い方です。

このように、「〜させていただく」は使うための条件があり、少々複雑な言葉です。

そこで「〜させていただく」ではなく、「いたします」を使うことをおすすめします。

「これから発表いたします」のように使い、「〜させていただく」と同様に丁寧な言葉遣いです。「これからしようと思っている」ことを表すときに使えます。

便利な言葉で使用頻度も多いので、ぜひ覚えておきましょう。

 

「お名前を頂戴する」→「お名前を伺う」

「お名前を頂戴してもよろしいでしょうか」という言葉遣いを聞いたことがある人も多いのではないでしょうか。

「頂戴する(ちょうだいする)」は、「もらう」の謙譲語です。敬語の一種である謙譲語を使っているなら正しいのではないかと思う人いるでしょう。

敬語のままだと間違いがわかりにくいのなら、普通の言葉に戻してみましょう。「お名前を頂戴してもよろしいでしょうか」は、「名前をもらってもいいですか」になります。

名前はもらうものではないので、「お名前を頂戴してもよろしいでしょうか」は間違いなのが理解できるのではないでしょうか。

正しくは、「名前を聞く」の敬語である「お名前を伺ってもよろしいでしょうか」です。

このように、敬語を使っていても間違っている場合があるので気をつけましょう。

 

「つまらないもの」→「気持ちばかりのもの」

プレゼントを渡す際に「つまらないものですが」といって渡しているのを見たことがある人もいるのではないでしょうか。

「つまらないものですが」と言ってプレゼントを渡すのは、間違いではありません。

しかし、「つまらないものならいらない」「そこまで謙遜する意味はない」という意見があります。

そのため、プレゼントを渡す際は、「気持ちばかりのもの」という言葉を使うことをおすすめします。

 

「なるほどです」→「おっしゃるとおりです」

上司や先輩などの自分より立場の上の人と話す際に、「相槌」に困ったことがある人もいるのではないでしょうか。

納得したときに「なるほど!」と言ってしまうと、少し無礼なのではないかと思って「なるほどです」と言ってしまう人もいるでしょう。

しかし、「なるほどです」は相手の意見を評価している、上から目線な相槌だと捉えられる可能性もあります。

上司や先輩の話に納得した場合は、「おっしゃるとおりです」と相槌をうつことがおすすめです。

 

言葉遣いが不安な社会人のためのおすすめの書籍

言葉遣いのよくある間違いをご紹介しました。全部知っていた人も、全く知らなかった人もいるでしょう。

言葉遣いを改めたり、レベルアップしたいなら、いわゆる「正しい日本語」関連の書籍は、1度目を通しておくことをおすすめします。

以下では、おすすめの書籍をご紹介します。言葉遣いを勉強したい人は、ぜひ参考にしてください。

 

できる大人のモノの言い方大全

1つ目のおすすめの書籍は、「できる大人のモノの言い方大全」です。

「できる大人のモノの言い方大全」は30万部のベストセラーの本です。 

「ほめる、もてなす、断る、謝る、説明する、反論する」などどんな状況でも、覚えておけば一生使えるフレーズがのっています。好感度アップするにはどうしたらいいのかと悩んでいる人にもおすすめの本です。

あらゆる状況ですぐに使えるので、職場に置いておくのもいいでしょう。

 

人に聞けない大人の言葉づかい

2つ目のおすすめの書籍は、「人に聞けない大人の言葉づかい」です。

「人に聞けない大人の言葉づかい」は敬語が少し苦手な感じの方におすすめの一冊です。

注意されないと気が付かないような言葉遣いについても指摘されているので、言葉遣いに不安がある人は一読するといいでしょう。

 

日本の大和言葉を美しく話す―こころが通じる和の表現

3つ目のおすすめの書籍は、「日本の大和言葉を美しく話す―こころが通じる和の表現」です。

「日本の大和言葉を美しく話す―こころが通じる和の表現」は、「大和言葉」を学べる本です。

「大和言葉」とは、「お手すきのうちに」「胸を打つ」などの日本古来の言葉を表します。

柔らかい印象を与えられることや、言葉に気を配っている印象になるので、より言葉遣いをレベルアップさせたい人は大和言葉を学ぶことがおすすめです。

 

「言葉遣い」は「心遣い」

本記事のまとめ
  • 敬語の使い分けや二重表現などに気をつける
  • 日々の言葉遣いから気をつける
  • 書籍を使って、言葉遣いの勉強をしてみる

本記事では、正しい言葉遣いをする大切さやよくある間違いなどをご紹介しました。

言葉遣いは一長一短で変えられるものではなく、日々意識して改善していく必要があります。

本記事を参考に、言葉遣いを勉強してみてはいかがでしょうか。

 

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