取引先など、ビジネス上の関係者へ祝電を送るのは、ビジネスマンにとって大切な業務の一つと言っていいでしょう。祝意を表すのに、昔ながらの電報ほど効果的なツールはありません。
プライベートで電報が利用されなくなった現代では、電報の「特別感」がいっそう増しているため、その効果は昔より高まっていると考えていいのではないでしょうか。祝電は社交辞令ですし、特にビジネス関係者に送る場合、マナー違反は厳禁です。ビジネス上の祝電の送り方について、ポイントを3つ紹介します。
祝電の依頼主の名義
祝電の送り方の第一のポイントは、「祝電の依頼主の名義」です。自分が担当している取引先や顧客に祝電を打つケースでは、つい「自分名義」にしてしまいがち。「自分のお得意さんなのだから」という気持ちはわかります。
しかし、自分一人でそう判断することは避けなければなりません。あくまでもビジネス上の関係者なのですから、会社名義で祝電を打つのが一般的です。必ず上司に相談して、名義を会社名にするのか、部署名にするのか、あるいは上司名にするのか、判断を仰ぐようにしましょう。
たとえば、特に親しい取引先の人の結婚の祝電なら、会社名義とは別に自分名義で個人的に送ることも許されるでしょう。その場合も、上司の事前了承が必要になります。
送るタイミング
次に考えなければならないのは、送るタイミングです。ケースによって違いますが、特に注意したいのは「昇進・栄転」などの場合です。取引先の関係者が社内で昇進するという情報は、時としてかなり早い段階で入ることがあります。そのタイミングで祝電を打ってしまうのはNG。昇進や栄転、あるいは就任などは、社内の正式な辞令が下りてはじめて実現するのです。
ですから、もし、辞令交付の前に先走って祝電を送ってしまい、ところが結局辞令は下りなかった、昇進・栄転は単なる「噂」だった、ということは絶対に避けなければなりません。「先走って送ってしまった、間違った祝電」、これ以上のマナー違反はないでしょう。
ですから、タイミングを誤まらずに送る必要があります。祝電の送り方の中でも、特に注意しなければいけないポイントです。また、結婚の祝電の場合、会社宛に送るならなるべく早いタイミングで、披露宴会場に送る場合は、開宴2時間前ぐらい前までに届くように送りましょう。
節度をわきまえた文面
ビジネス関係者に送るのですから、電文は節度をわきまえたものにしなくてはなりません。どれほど親しくても、プライベートな友人に送るようななれなれしい表現はNGです。
文例のひな型を参考にして、アレンジする場合も「ビジネスマナー」を意識して、あまり型を破らないようにしましょう。祝電は特別のシーンで、改まった気持ちで送るものですから、社会人としての常識を守った送り方をしなければなりません。
祝電の送り方一つで、社会人としての「質」が分かってしまうもの。先方はもちろん、社内の「目」もありますから、上記を参考に、マナーに則した送り方を心がけてください。
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