先入観や固定観念が強く視野が狭い人は、仕事においても新しいことにチャレンジしたり、難局を打破したりする力がありません。では、視野を広げるためにはどのようなトレーニングをすればいいのでしょうか?
1. 対立する意見の比較と考察
視野を広げるトレーニングの一歩として、物事には様々な見方や考え方があることを学びましょう。そのために、ある事物について賛成意見と反対意見をニュース番組や新聞、雑誌などから多く集めるようにします。
例えば原発再稼動に賛成・反対、TPPに賛成・反対など。そして、賛成・反対それぞれの理由も抽出していきます。対立する2つの意見を並べて、どちらに分があるか、どちらが理論的でどちらが感情的かなどを比較するのです。
その後、比較して見えてきた答えから自分なりに賛成か反対かを考え、その理由を考察します。そこでやっていはいけないことは、自分の結論を先に出してから意見を抽出すること。それをやってしまうと、意識的にも無意識的にも自分の都合に合わせた情報収集をするようになり、視野は狭いままの状態になってしまうのです。
2. 多数紙(誌)の読み比べ
同じ事件を報道したものでも、新聞によって報じ方が変わってくる場合があります。例えば、政府の政策について肯定的な新聞もあれば、否定的な新聞もあります。そこから知ることができるのは、まず新聞というのは唯一無二の客観的事実を報じているものではないということ。そして、価値観の違いにより同じものでも違った伝え方があるということです。
保守系と革新系のオピニオン雑誌を、読み比べてみるのもいいでしょう。場合によっては同じ保守系でも同じことについて賛成であったり、反対であったりすることもありますし、革新系でも同じです。重要なのは自分の意見を決めることではなく、様々な意見や考え方があることを知るということ。
これにより、自分がなにか一つの考えを持ったときに、自分とは違う考えの人もいるだろうと想定できるようになります。中には雑誌間で罵り合っているような場合もあります。そのような、自分の意見に固執して相手の意見を聞こうとしない醜さを反面教師とするのも大切です。
これは、ふらふら自分の意見を変えなさいということではなく、自分なりの芯があったとしても、他の意見に耳を傾ける柔軟さを身につけるべきということです。
視野が狭くなる原因は知識と経験の不足です。知識と経験が広い人は世の中に絶対などというものはないことを知っているので、一つの立場に固執せず、広い視野で物事を見られるようになります。ですから、様々な知識や経験を得ていくことこそ、視野を広げるトレーニングとなるのでしょう。
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