職場の同僚、上司、部下、あるいは取引先など社外関係者が結婚するときに、その結婚式の後の披露宴に招待を受けることはよくあります。その際、自分の仕事のスケジュールやよんどころない理由で、結婚披露宴に欠席せざるをえないこともあるでしょう。
欠席する場合は、相手に口頭や電話で誤り、祝意を表すことになります。しかし、どうしてもそれだけでは気持ちが済まない、あるいは仕事上の関係性を考えるとそれで済ますわけにはいかないというケースもあるでしょう。
そんな時に有効なのが「電報」。結婚式のあとの披露宴では「祝電披露」が定番ですから、欠席の非礼を詫び、祝意を表するためだけではなく、場を盛り上げるためにも有効なのが電報と言っていいでしょう。
電報を打つ人は限られている!
結婚式、披露宴を盛り上げるためにもなる電報ですが、誰もが打っていいものではありません。と言うのも、友人などのプライベートの関係ではなく、あくまで仕事上の関係ですから、「その関係で電報を打つのはおかしい」ということがあるからです。
例えば、さほど親しくない同僚の場合、招かれた披露宴に欠席するからと言って電報を打つと、受け取った相手は、「どういう意味があるのだろう?」と首をかしげるでしょう。何か特別な意味があるのでは、という余計な詮索をされかねません。
もっといけないのは、上司が結婚する際に、部下が電報を送ることです。「ご結婚、おめでとうございます」という祝意を部下が上司に伝えるのに、電報ほどふさわしくないものはありません。上司の結婚披露宴に欠席するのは、ほとんどの場合、自分の仕事のつごう、たとえば「出張中」といった理由からでしょう。
上司はもちろんそれをよく知っています。その部下が上司に電報を打つのは、必要性もありませんし、「出すぎたマネ」という受け止め方をされかねません。欠席する結婚式に電報を打っていい人は、「結婚する人の上司」と「特別仲の良い同僚」、そして社外の関係者だけなのです。
電報で使うべき文例
その前提で、文例をいくつか紹介します。
文例1. 上司から部下へ
「ご結婚おめでとうございます。本来なら私もその場で祝意を表さねばならないのですが、仕事のつごうでどうしても臨席することがかないませんでした。本当に残念です。あなたの人間性をもってすれば、必ず、幸せな家庭を築くことができるはずです。末永くお幸せに」
文例2. 仲の良い同僚へ
「ご結婚、ほんとうにおめでとうございます。自分のことのように嬉しく感じています。今日、そこに自分がいないことが、信じられません。ごめんなさいね。今度、思いっきり『ノロケ話』を聞かせてください。お幸せに」
文例3. 取引先など社外関係者へ
「ご結婚おめでとうございます。ご結婚を機に、さらなる飛躍を遂げられますことを確信し、ここに祝意を表させていただきます。末永くお幸せになられますこと、心よりお祈り申し上げます」
関係別に文例を紹介してきました。電報を送る際は、この文例を参考にしてみて下さい。
一生に一度の大切な人生のステージが、結婚式です。自分と当事者の関係をよくわきまえた上で、「電報を打つべきか、そうでないか」と判断し、マナーに則した電報を送るといいでしょう。
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