毎日残業しているけど給料明細を見て「あれ?なんか違っている…?」なんてことがあっては困りますよね。もちろん会社側の管理も重要ですが、「会社のことは信用ならん!」なんて人はしっかりと自分で残業代の管理をしておくことをオススメします。
しかし、いざ計算してみようと思い立っても、割り増しがある残業やない残業があったり専門用語ばかりでよくわからない!なんて諦めてしまっていませんか。ここでは、法律の知識が全くなくても簡単に理解出来る残業割り増し賃金計算方法について解説していきます。
一般的な計算式はコレ!
まずはじめに、一般的な残業割り増し賃金の計算方法を紹介します。
これが一般的な計算式です。しかし、これを見ただけではよくわからないという人が多いのではないでしょうか。以下の項目で残業に関する知識を蓄えていきましょう。
法内残業と時間外労働って?
前項で、「残業って1種類じゃないの!?」と驚いたあなたに法内残業と時間外労働の違いについて解説していきます。
法内残業
まず始めに、法内残業とは法律の時間内で残業をするということを指します。
つまり、会社が設定した労働時間を超えていても、労働基準法で定められた労働時間以内で行なわれた残業のことを法内残業と言っているのです。
今回のテーマにそってお話をすると、法内残業は会社が独自に就業規則等に規定を定めていなければ割り増し賃金は支払われることのない残業に当たります。
時間外残業
次に、時間外残業について字から予想出来るのは時間外で行なわれる残業ということですが曖昧でよく分かりませんよね。
つまり、先ほどの法内残業とは対象的に労働基準法に規定されている労働時間を超えた残業のことを時間外残業と言っているのです。
この残業は、変形時間労働制や特例事業を除いては割り増し賃金が支払われなければならないと法律に規定されています。
割り増し率のあれこれ
残業にも種類があるということを理解したら、次は計算をする上で最も重要な割り増し率について解説していきます。実は一口に割り増し率と言っても、全て一定という訳ではないのです。労働別に割り増し率を見ていきましょう。
法内残業
先ほど解説した法内残業。これには会社で就業規則に割り増し率が明記されていない限り、割り増しされることはありません。自分の会社の就業規則を確認してみましょう。
時間外残業
これも先ほど解説しましたね。この割り増し率は 25%以上です。
深夜残業
深夜残業とは、午後10時〜翌朝5時までの時間帯に労働することを指します。この割り増し率は 25%以上です。
時間外残業 + 深夜残業
先ほどの時間外残業と深夜残業が合わさった場合の残業です。つまり、法律の規定以上の労働時間であり、さらにそれが午後10時〜翌朝5時に当たる場合です。この割り増し率は 50%以上です。
休日労働
つまり、法律で定められた休日に働いている場合がこれに該当します。この割り増し率は 35%以上です。
休日労働 + 時間外残業
これは、休日に法律の規定以上の労働を行なった場合です。この割り増し率は 35%以上です。時間外残業は考慮に入らず、休日労働分の割り増し率のみが該当するのです。
休日労働 + 深夜労働
休日に深夜労働、つまり午後10時〜翌朝5時の時間に働いた場合を指します。この割り増し率は 60%以上です。
これで計算の予備知識は完璧!
ある程度の知識が固まってきたところで、最後の本詰めの作業に移りましょう。以下の計算式を使うに当たってまだしていない部分の説明をしていきます。
残業手当の計算基礎賃金
残業手当の計算基礎賃金は、上記にも記載があるように1ヶ月あたりの賃金の総額から法廷除外手当を引いたものです。専門用語ばかりであまりにも難しく感じてしまいますね。法廷除外手当とは、会社からそれぞれ支給されている手当のことで、以下のようになっています。
これらの手当を1ヶ月に貰った賃金の総額から引いた金額が残業手当の計算基礎賃金となるのです。
1ヶ月平均所定労働時間
1ヶ月のうちの労働日数は毎月で異なっていますよね。20日の月もあれば21日の月もあります。そこで、1年間を平均して1ヶ月の所定労働時間数を出す必要があります。
上記のことに加えて、それぞれの残業に合わせた残業割り増し率をかけてあげれば計算が出来るようになりますね。
実践してみよう
では最後に、今までのことをきちんと理解出来ているか確認するために練習問題を解いてみましょう。
ここでは手当の金額は分からないので考慮に入れずに、1ヶ月の平均所定労働時間と割り増し率が何%であるかを考える必要がありますね。
きちんと正解出来ましたか?今回身につけた知識を生かして自分がどのくらい残業してどのくらいのお金を貰う必要があるのかをしっかりと把握できるようにしましょうね。
残業が多すぎる、残業代がちゃんとでない……
法律を遵守するのは企業として当然のことであるが、違法残業などを行っている会社が存在するのは確かだ。
現在会社に在籍しているが、「残業があまりにも多い」「残業代がきちんと出ない」という人は、法令を遵守し、従業員を大切にしているまっとうな会社に転職した方がいいだろう。
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