今最も注目されているマーケティング戦略が「ブランディング戦略」です。ブランディング戦略を行うことで企業競争力が上昇し、製品に新たな付加価値を与えることが可能になります。
新たな付加価値を与えられた製品は、従来品以上の収益性を持った製品となり、企業利益の向上に大きく貢献します。ブランディング戦略を実行するには、マーケティングにおけるブランディングに対する理解を深める必要があるでしょう。今回は、企業のブランディング戦略を行う上での基礎知識について解説します。
ブランディングの効果
ブランディングとは、製品やサービスを企業の視点から捉えるのではなく、顧客の視点にたって発想することで、製品に新たな価値や信頼を与えるマーケティング戦略です。一般的な言葉では「ブランド化」という言い方をされることもありますが、顧客が企業に何か特別な価値を認めた場合、製品価格が競合する商品より高かったとしても、顧客は企業の製品に対して認めている価値を理由に製品を購入するでしょう。
この時の製品の差額が、ブランディングによるマーケティング効果です。ブランディングが成功した場合、顧客は製品の持つ機能や性能に上乗せする形で付加的な価値を見出し、その付加価値に対して支出をします。同じ製造コストがかかっている商品であっても、ブランディングに成功している商品の方が高価格で販売できますから、利益は当然大きくなるでしょう。
ブランディングの意味
ブランディングとは、顧客が企業に対して信頼を寄せる行為ともいえます。顧客は企業を信頼し、その信頼に対して価値を見出します。同じ製品であってもブランディングされている製品に対して顧客が追加的な支出を惜しまないのは、追加支出をするだけの信頼を企業に寄せているからです。
もしブランディングが十分に効果を発揮して、顧客が企業に対して絶大な信頼を寄せた場合、顧客は製品の機能や性能ではなく、どの企業が発売している製品なのかを基準に購買行動を起こします。理想的なブランディング戦略とは、企業が企業であること自体を商品価値に変え、大きな信頼をもとに利益を生み出すことを可能にすることです。
ブランディング戦略の種類
ブランディング戦略の中でも代表的なものが、イメージ戦略です。企業や製品に対して特定のイメージを与えることで顧客の好感度を上げ、購買行動に結びつける戦略です。イメージ戦略を実行する場合、広告や有名人とのタイアップなどの手段が用いられます。普段の企業姿勢がブランディング戦略として効果を発揮することもあるでしょう。
頑丈で耐久性の高い商品を供給することをモットーにしている企業には、「○○社の製品は故障しない」という評判が立つようになり、実際には何もしていなくてもひとりでにブランディング戦略が実行されることになります。
ブランディング戦略はイメージを利用して商品に付加価値を与える戦略です。成功すれば効果は大きいですが、もし何らかの理由でイメージが悪化した場合ブランディングがマイナス方向に作用するので注意が必要になります。
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