これからの時代のビジネスシーンで、需要な役割を果たすのが「ファシリテーター」です。ファシリテーターとは、活動を支援し促進する役割を指す言葉で、業務や会議などに直接的に参加するのではなく、オブザーバーのような立場から活動を促進する役割を果たします。今回は、良いファシリテーターとして持っておくべき、姿勢と心構えについて解説します。
1. 客観的立場を貫く
良いファシリテーターとして持っておくべき姿勢の基本となるのが、常に客観的な立場を貫くことです。ファシリテーターの果たすべき役割は、客観的立場からの観察による分析・助言であり、あくまでも傍観者としての立場を崩してはいけません。
「岡目八目」と昔から言われますが、活動の主体となっている人たちには気づかない事であっても、客観的な立場になってみると、気づくことは意外と多いもの。ファシリテーターは、活動の主体となっている人には発見できないようなことに、気付くことが求められる役割です。そのため、どんなに活動内容に思い入れがあったとしても、一線を引き客観的立場を貫いて仕事と関わっていく姿勢と心構えが重要になります。
2. 参加者を尊重する
ファシリテーターは、あくまでも活動の外に立っているべき役割です。仕事熱心なのは良いのですが、熱心さのあまりに参加者よりも前に出て活動するようなことは、慎まなくてはいけません。会議での発言は、まず参加者の意見を求めることを第一に考えることが大切です。
会議におけるファシリテーターの役割は、議論の整理や議事進行です。自分が積極的に意見を述べるのではなく、参加者の発言を促し、より議論を深めていくのが大切な仕事になります。
参加者の自主性を尊重するのも大切な心構えです。仮に参加者の発言や行動が効率的でないものであったとしても、ファシリテーターの果たすべき役割は効率的な方法を支持するのではなく、参加者の自主性を尊重すること。重大な危険やトラブルにつながる行動でない限り、参加者が自主的に起こした行動については一切の制限をしてはいけません。
3. 場の空気を作り出す
ファシリテーターにとっての重要な仕事の一つが、場の空気を作り出すことです。場の空気というのは抽象的な表現ですが、参加者が積極的に活動できるような雰囲気を作り出すことができなければ、ファシリテーターとしての能力を発揮しているとは言えません。
自由な活動ができるような場の空気を作り出すことで、参加者は活発に活動し、積極的に発言するようになります。ファシリテーターは参加者の活動を促進するのが仕事ですから、活動しやすいように場の空気を上手にコントロールする必要があるでしょう。
ファシリテーターにとって最も大切な心構えは、参加せずに支えることです。もし、参加者自身が率先して活動し、積極的に発言するのであれば、ファシリテーターの仕事はなくなります。
あくまでも促進とサポートがファシリテーターの仕事であり、成果を生み出すのは参加者自身だということを認識しておきましょう。
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