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【例題掲載】仮説思考のスキルを身につける上で必須になる思考力を磨け!

ichiba hideki

2014/05/23(最終更新日:2014/05/23)


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by Ian Sane
 ビジネスシーンでは特にそうですが、仮説思考のスキルを磨くことは非常に大事なことです。答えのない問いというものはいくらでもありますし、そういった問いに対して答えを出すためは仮説思考が必要となるからです。

 大切なのはその答えそのものの他に、そこにいたる過程もあります。どのような発想力をもって取り組むのかということになり、その発想力を鍛えることにもなるからです。具体的に例題を挙げてみたいと思います。

売れ残りパンを大量に捨てることを避けるにはどうすればよいのか

 これは、とある駅構内にあるパン屋さんでの光景です。夜の閉店後、大きなゴミ袋ふたつにぎっしりと詰まった売れ残りのパンを捨てる光景を目にしました。当然のことながらもったいないと思います。そこで、このようなことが起こらないようにするには、どうすれば良いのかを考えてみます。

そもそも何故これほど売れ残りが出るのか

 単純に考えれば、作りすぎということなのはわかります。けれども当然ながら、お店でもそれはわかっているはずですし、そのような廃棄商品を大量に出していたのでは、経営に大きく影響することもわかっているはずです。それでもこれだけの廃棄商品が出るのは何故かを、まずは仮説を立てる必要があります。

作らざるを得ない理由とは

 それを仮説思考によって考えてみます。大量にパンを作る必要があり、かつ閉店近くになっても在庫を減らすことができない理由とは何でしょうか。売れ残りのパンしか残っていなければ、そこで買い物をしたいと思うだろうか、ということです。逆にどれを選べばよいかわならないほど多くの商品があれば、ついお店に入ってみたくなります。それを閉店近くまで続けざるを得ないということです。

どうすれば在庫を減らしつつ閉店できるのか

 この例題で解決策を考えてみます。売れ残り感があるとお客さんがお店に入らなくなり、閉店近くになると売り上げが落ちると仮説思考により考えてみました。ならば逆にその商品が少ないことにお得感を出せばよいのではないかということになります。

 そこでこう考えます。売れ残ったパンをまとめて割引して売るのはどうだろうかと。これは実際に行われています。ここでもう一段考えてみます。その袋詰めする時間が近づいたら、それを狙って買い控えをするのではないだろうか、と。

 そこでまた考えます。その袋詰め作業の時間を不規則にしたり、モノによってはその対象にしなかったりと不規則感を出せばよいのではないだろうかと。


 このように、問題からその原因を仮説思考によって導き出し、そしてその対策と起こりうる結果を予想します。課題を作ってこの作業を繰り返すことによって、仮説思考を鍛えることができます。そして、仮説思考のスキルが身につけば、会社にとっても社会にとっても利益になるような人材になることができるでしょう。

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