中途採用では新卒の採用と違い、面接される側に様々な事情を持ち合わせていることがあります。そこを上手く見極めて、その事情を考慮したうえで自社の利益になるのかを考えていくことが中途採用する際のポイントとなってきます。
面接される側からその情報を上手く引き出すのが面接官の役目であり、自社にとって利益のある人を採用した場合には、その人を面接し、質問をした人物の信頼が高まり、社内でも評価が上がります。
ですので、今回は中途採用の面接をする際に、気をつけておきたい質問を具体例に沿って紹介したいと思います。
1.良好な人間関係を継続していけるかを質問
「あなたは良好な人間関係を継続していけるタイプですか」と、この質問を面接で本人に直接聞く面接官は少ないと思いますが、これはとても重要なことなのです。そして、今後、自社の即戦力になり、自社で技術を身に付け長く働いて、自社の利益になってもらうためにも聞いておいた方がいいことなのです。
面接されている側は、少しでも自分を採用してもらいたいという気持ちがあります。今までに、多少部分的に人間関係が悪くなったことがあっても、適度に人と上手くやってきた人は、「はい」と答えてくれるでしょう。そこで、言い淀んだり、困った顔をして、返事に躊躇する人は、仕事や友人関係等、良好で継続的な人間関係を結ぶことが困難だった可能性があります。
面接の時間をとり、採用した後で書類の手続きの時間や労力をとり、研修期間や仕事を教える手間をとり、「人間関係が苦手だ」ということですぐに「辞められる」というのは、とてつもない損失になります。「誰がこの人を採用したの」と言われても仕方ありません。
その分、他の採用者に時間がかけられたらどれだけ自社の利益になったでしょうか。面接官は採用後、採用した人物が会社の利益になるのか、一緒に働く人間の利益になるのかを考えてあげなくてはなりません。採用した後で「あなたが面接した人材はとてもいい」と言われるようになるには、まずは、「人間関係が良好に結べる人物」であるかを見極めるのが一番であり、質問者の評価に直接関わってくる質問事項なのです。
2.高いエネルギーを持って仕事できるかを質問
仕事は体力勝負、エネルギーの高さの勝負です。頭の回転が速い、仕事の技術をもっている、人物的にも問題がないのに、エネルギーが低くて仕事が休みがち、少しの残業に耐えられない、そして転職を繰り返すという、という人がいます。
中途採用の面接の質問者は、ここを質問して「持続力のある人物かどうか」を見極めなければなりません。すぐに辞められるのは会社にとって損失が大きいのです。これを見極める方法としては、「前職でどれくらいパワーを必要とする仕事だったか」、「一日どれくらいの勤務時間だったのか」、「そこに何年勤めていたのか」、「休みがちで、よく有給を使っていたか」、「現在もそのパワーがあるのか」、という質問してみます。
学生時代に運動をやっていたかどうかなどは、時間の経過も経ちすぎているので、あまり当てにしないほうがいいでしょう。
3.その転職は自分のためか人のためかを質問
「人のために行動するための転職なのか、それとも自分のキャリアのための転職なのか」という質問をしてみるといいです。自社に面接にくるということは、自社のことをある程度調べてあると思います。
人のために行動するための転職の場合、例えば、「このようなことをして、お客様に喜んでもらいたい」、「自分の持っている技術は御社に役に立てると思います」などという答えが返っています。自分のキャリアの場合、「御社でこのような技術を習得したいと思います」と「会社から与えてもらう」考えを述べることが多いです。自分のキャリアのための転職の場合、会社から与えてもらった後、さらに転職する可能性が高いです。
以上の3つの質問を元に、自分の会社にマッチした人材を採用しましょう。中途採用した後に、周りの人から喜んでもらえる人材を採用することが、面接した人の評価となります。ですので、会社の利益になるような人材を採用できるように、質問をしっかり練っておきましょう。
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