企業は人材育成の他に、社内研修を行うことがあります。ここでひとつ疑問です。なぜわざわざ、社内研修をするのでしょうか。優秀な講師を呼んで効率よく社員を育成した方が、即戦力になるのではないでしょうか。実は社員研修には、単なる人材育成だけではない目的があるのです。
仕事ができるだけではいけない
単に能力が高いだけ人材を育てていたら、どうなるでしょうか。自分の力に自信を持つようになり、その力を存分に発揮したいと思い始めるのではないでしょうか。そのためには、少しでも自分にとって条件の良い会社があれば、躊躇なく移ることもいとわないかもしれません。つまり、社員を育成する際には、単に能力を高めるだけではいけないのです。
会社への帰属意識を持たせる
それでは、能力以外に育てるべきこととは何なのでしょうか。優秀な人材が働きたいと思う会社とは一体、どのようなところか考えてみましょう。給料や待遇面である程度保障されるとしたら、次に望むものは安心して働ける環境のはず。つまり、社風をはじめとした社内環境をしっかり浸透させることで、社員に会社への帰属意識を持たせなければならないのです。
企業の理念を共有する
社員に必要なのはただ優秀な能力ではなく、その力を会社に活かすにはどうすればいいかを考える力です。それは、社内教育を通して企業理念を植え付けることでしか身に付きません。企業の理念を理解してもらい、共有することが社内研修の最大の目的というわけです。企業理念を共有することができれば、たとえ少しばかり条件の良い会社があったとしても、そう簡単には移ろうとは思わないものです。社員の仕事に求めるものと企業理念とが一致すれば、これほど心強いものはありません。
このように、優秀な社員に会社に長く居続けてもらい、その力を役立ててもらうのが社内研修の大きな目的ということになります。単なるエリートではない、その会社のために働くことができる社員を育てるのが社内研修の目的なのです。
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