ビジネスでは、あらゆるシーンで文章を書く必要が出てきます。報告書や企画書、取引先へ送る手紙などなど。あるいはセクション内で報告・連絡・相談を行うときも、口頭ではなくメールで送ることも日常的にあるでしょう。
その際に意識しなければならないのが「簡潔な文章」です。ビジネスは「時は金なり」、できるだけ短い時間で相手がその内容を正確に理解できるよう、文章を工夫する必要があるのです。そこで今回は、簡潔な文章を書くためのポイントと、トレーニング方法を紹介します。
簡潔な文章にするためのポイント
簡潔な文章を書く上で、まず意識すべきなのが、「長たらしい文章は避け、できるだけ短文を積み重ねること」です。特に報告書など、何かを説明する文章を書く場合は注意が必要。事情の説明をきめ細かくしようとすると、ついつい長文になってしまいます。
よく「5W1H」あるいは「5W2H」をいうことが言われます。それに当てはめて報告や説明を行うのは、もちろん有効な方法です。その場合、注意しなければならないのは、多くの要素を一つの文章の中に盛り込みすぎないこと。
例えば、「誰がいつ、どこで、何を、なぜ、どのように行った」という要素を一文で説明しようとすれば、当然長い文になります。それを避けるには、「誰が誰と何を行った」で一文、「なぜ行った」で一文、「いつ、どこで行った」で一文、「どのように行った」で一文、というように分けて書くようにするのです。
その際、もう1つのポイントとなるのが、接続詞。短文と短文を適切な接続詞でつなぐことにより、自然な流れを作ることができ、読みやすく簡潔な文章になります。
また、これは日本語の特徴ですが、時には主語を省略することも有効です。「私は」「私が」を何度も繰り返すと、読みづらく、かえって内容を理解しにくくなってしまうでしょう。もちろん「主語ー述語」が文章の基本ではありますが、書かなくても内容が間違いなく伝わる場合は、主語を省略することによって、簡潔な文章が作れます。
トレーニング方法
いきなり「簡潔な文章を書こう」と思っても、なかなか上手くいきません。ですから、トレーニングが必要になってくるでしょう。手軽にできるのが、自分の文章を推敲する方法。おすすめしたいのが「仕事日記」です。毎日、その日行った仕事について、日記を書くのですが、最初は「簡潔な文章」をまったく意識しないで、頭に思いついたことをそのまま、できるだけ早いスピードで書いてみましょう。
それを読み返すと、おそらく「長たらしい文章だ」と感じるはず。人間、スピーディに文章を作成しようとすると、どうしても長文になってしまいます。つまり、短文の積み重ねで文章を構成するには、時間をかける必要があるのです。
その長たらしい自分の文章を、今度は「簡潔な文章」を強く意識して推敲しましょう。不必要な表現や装飾語を削り、長文はいくつかの短文に分ける。そしてそれをつなぐ接続詞は、どれが最適かを考え工夫する。その意識を習慣づけることによって、簡潔な文章が書けるようになるはずです。
簡潔な文章はビジネスマンにとって必須のスキルです。地道なトレーニングで文章力を身につけていきましょう。
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