新入社員の育成に効果的な教育方法の一つに、OJT教育(On-the-Job Training)が挙げられます。これは、職場の上司が部下に対して、仕事を遂行する際に必要な知識や、どのように考え判断し行動し、成果をあげていくのかをマン・ツー・マンで指導していく形式をとります。ここでは、OJT教育を行なう際に取り入れておきたい「OJT計画 」を作成する際の注意点について紹介していきます。
OJT教育の目標設定
OJT計画を作成する際の注意点の一つめは、「OJT教育の目標設定」です。例えば、営業職であれば部下の目標を、20年間の営業のキャリアがある現在の上司と同じレベルに置くことはまず無理なことで、適切ではありません。
部下が1年目の営業職であれば、1年目の営業職としてのあるべき到達レベルをOJT教育の目標に設定しましょう。OJT教育の目標設定は、OJT教育のPDCAサイクルの中で立案すべきであり、PDCAサイクルを何度も繰り返して、非常に戦力の高い社員として部下を育成すべきです。OJT教育は、長期的な社員のキャリア育成計画の中のひとつのパーツとして機能すべきなのです。
OJT教育の具体的な方法を考える
OJT教育の目標設定の次に、OJT教育の具体的な方法を考えます。5W1Hで、OJT教育の具体的な方法を考えていくべきです。
営業職であれば、複数のお客様を担当する中で、「単なる引き合いからの案件対応なのか」「顧客とのリレーションシップ・マネジメントの体制をとっているお客様の案件なのか」というような視点で、OJT教育の対象となる案件を選択していくことが重要です。もちろん、この場合にはリレーションシップ・マネジメントの体制をとっているお客様への営業戦略を一緒に計画したり、営業同行することが効果の高いOJT教育になる可能性があるためそのような案件が適切です。
OJT計画の共有
OJT教育は企業としての組織的な活動であるため、OJT計画策定は人事部門が主導する活動の一部として位置づけられるべきです。OJT教育は、上記のPDCAサイクルを繰り返していくべきであるため、全社共通のOJTシートを使って計画立案し、全社で共有するようにしましょう。
社長がOJT計画について、社員へメッセージを送ることも重要です。また、OJT計画の際には書面上の計画の記載だけでなく、OJT教育を実施する上司と部下の間で面談を行い、OJT計画を共有していくことがOJT教育の成功につながります。
上記の事項を念頭において、OJT教育の効果をより高めるOJT計画を作成してみましょう。
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