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【あのAppleも実践していた】「リレーションシップ・マーケティング」の意味と基本的な概念

Shingo Hirono

2014/05/17(最終更新日:2014/05/17)


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 仕事をする上でリレーションシップ・マネジメントや、リレーションシップ・マーケティングという言葉を耳にしたことはないでしょうか?直訳だと「関係性」という意味になりますが、ビジネスとしてこの言葉の意味を考えると、また違った印象を持つものになるのです。今回は、リレーションシップ・マーケティングの意味と基本的な概念について見ていきたいと思います。

リレーションシップ・マーケティング

 これは、企業と顧客の関係性を考えるときに使われる言葉です。ほとんどの企業は、作り出したモノやサービスを顧客に提供するというビジネスを行っています。つまり、「提供するもの」を通じて顧客と接するのですが、そういった物的な関係はもちろんのこと、さらに顧客とより良い関係性を持ち、それを維持していく必要もあります。

 それを考えていくために提唱されているのが、「リレーションシップ・マーケティング」です。顧客と企業が物的な関係ではなく、精神面でつながることを目指す、そんな意味が込められています。具体的には、企業が顧客のライフサイクルにいかに入り込み、マーケットを拡大していけるか、という試みがされていているのです。顧客ライフサイクルとは、見込み客がリピーターとなり、最終的には顧客ではなくなる一連のサイクルを指しています。

顧客ライフサイクル

 「顧客ライフサイクル」には4つの段階があるのですが、順に見ていきましょう。まずは「見込み客」。見込み客は、まだ商品を購入していませんが、その企業が提供する価値に対してニーズがある人々のことを指しています。

 次に「初回購入者」。これは読んで字の通り、初めて商品を買ってくれた人のことです。第3段階は「コア顧客」。いわゆるリピーター、ヘビーユーザーです。この層に属する人々が、最もその企業との関係性が深い、良いリレーションシップを築けている状態となります。

 そして最後の段階が「離脱者」。つまり、顧客ではなくなった人々のことであり、言い換えれば競合他社に移っていった人たちです。企業としては「いかに初回購入者を増やし、コア顧客を長く維持して、結果離脱者を最小に抑える」ことが望ましいので、そのための施策を講じていくことになります。

 iPhoneで知られているApple社は、自社の提供する製品だけではなく、より便利で素晴らしいライフスタイルを提案していくことで、企業ブランドを高め、顧客と精神的なつながりを確立した好例と言えるでしょう。


 以上、リレーションシップ・マーケティングの意味と基本的な概念について見てきました。企業の成長は顧客なくしてあり得ません。ですから、顧客と良い関係を築いていくためにも、企業はリレーションシップ・マネジメントを実践していくべきでしょう。

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