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【メンターの役割】企業において「メンター制度」はどうすれば上手くいくのだろうか?

Shingo Hirono

2014/05/18(最終更新日:2014/05/18)


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by Walter Watzpatzkowski
 メンター制度とは会社や配属部署において、上司とは別に指導や相談役となる先輩社員が新入社員をサポートする制度のこと。メンターとは、助言者、相談相手という意味があります。

 日本ではバブル崩壊後、年功序列や終身雇用制度が崩壊してきたことで、社員一人一人が自分のことで精いっぱいになってしまいました。すると、面倒見の良い上司や先輩がいなくなることで、組織内のつながりが希薄になり、心が孤立してしまう社員が増えてきたため、メンタルヘルスの重要性とともにメンター制度が注目されるようになってきたのです。さて、このメンター制度における「メンター」の役割とは、何なのでしょうか。

メンターの業務内容

 メンターの業務内容は、キャリアやスキルはもちろん、職場の人間関係のことからプライベートな相談にも応じ、悩みや疑問の解決を図ることで相談者の成長を支援します。ですから、メンターの業務は非常に多岐に渡ります。

 メンターは相談相手であって、先生や上司のように上から指示を与える存在ではありません。悩みを持つ相談者が、自発的に答えを見つけられるように促したり、中長期的な目標を引き出し、目標達成のための計画を立てたりするのです。仕事面での相談を受けても、関係部署や上司などに問題解決のための働きかけなどは行いません。

メンターの役割

 メンターの役割は、相談者のキャリアデザインやキャリアマネジメントの参考になる、仕事に対する取り組み方や考え方、楽しさを教える、仕事のチャンスを与える、知識や情報を与える、モチベーションを上げてくれる、など相談者が自分で考え判断できる、きっかけや情報を提供することです。

 そのような役割を果たすためには相談者との間に、仕事や価値観などにおいて共通の認識があることが大切になります。全然、仕事を知らないのにアドバイスはできません。また相談者がアドバイスを受け入れられるよう、メンターは人間的な魅力や知識・経験が豊富であることも求められるでしょう。

 メンターは相談者が自分で答えを見つけられるよう、アドバイスをすることが役割ですが、相談者の能力やスキルは同じではないので、相談者に応じた対応や支援ができなくてはいけません。もちろん、メンターは相談相手として話をするのでコミュニケーション能力が高いことも求められます。


 メンター制度がうまく機能するためには、メンターが相談相手としてその役割を果たすだけではなく、メンター制度を利用する人がメンター制度とは、どんなものかをきちんと理解しておく必要があるでしょう。

 メンター制度がうまく機能すると、重要なビジネス知識やスキルを伝えるだけではなく、仕事に必要なスキルを持った人材の育成や人間関係の構築もできます。

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