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リスクを想定できる人材は必要不可欠!老子に学ぶ「控えめ」な性格が仕事をする上で強みになる理由

Shingo Hirono

2014/05/17(最終更新日:2014/05/17)


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by in the bag solutions
 「自分は控えめな性格なので、なかなか仕事で積極的になれない…」「積極的な人が前に出るとついつい引いてしまう自分に自信がもてない…」そういう悩みがある人も多いと思います。しかし、積極的な性格に矯正するというのも難しいですし、無理にやろうとすると精神的なダメージを負ってしまう危険性もあるでしょう。

 そうではなく、性格が控えめならば控えめなりに、それをマイナスと考えず、強みとして活かす方法を考えたほうが建設的ですし、控えめな自分に自信を持てるようになるはずです。ここでは、老子の言葉から「控えめな性格」が仕事をする上で強みになる理由を見ていきたいと思います。

自分にできる認識し、周りに流されないようにする

 「もっとも良いのは水のごとくあることだ。水は万物の役に立ち、かつ争うことがない」これは、古代中国の思想書・『老子』にある言葉です。老子は積極性よりも消極的に受身であることを重視しました。控えめで積極的に前に出られないという人は、水のように流れて誰かと争わないようにするのがいいでしょう。

 ではなぜ、水のようにいるのが良いのでしょうか?『老子』にはまた、このような言葉を残しています。「天下の最も弱いものは水だが、硬く強いものを攻めるのに水ほど適したものはない。なぜならば、いくら相手が強くても、その強さで水そのものを変えることはできないからだ。」

 強い力で水をたたけば当然、水は跳ね飛びますし、強い力でかき混ぜれば水は渦を巻きます。一見強い力に逆らえないでいるようですが、いくら強い力を加えたところで、水という本質を変化させることはできません。

 消極的で控えめでも、自分のできることを認識し、自分の役割をわきまえて仕事にのぞめば、周りの勢いに流されるようなことがあっても、自分自身の本質を変えずに、淡々と自分の仕事を成し遂げることができます。また、控えめであることで常に周囲のサポートに回り、それこそ水のようになくてはならない存在になり、職場を流れていれば誰も控えめであることを責めたりはしないでしょう。

リスクヘッジができるため企業に必ず必要になる

 「聖人は、我さきと争わず、身を後ろに置くのだが、しかし自ずから先頭にいることになる」同じく『老子』にある言葉です。なぜ後ろにいたのに先頭になってしまうのか。これは、無理に先に行こうとせず、自然の流れに逆らわずにいるからだ、というのが老子の理論になります。

 万事控えめである人は、そこに野望のようなものが見えず、また水のように自分のことよりも周囲全体に合わせて行動する人は、最初は人の目につかず、積極的な人の陰にかくれることになるでしょう。しかし、やがてそれが長く続けば、むしろ控えめな調整役のありがたさが理解できるようになり、自然とその中で重く見られるようになっていくはずです。

 また、「最後まで最初の慎み深さを持ち続けられれば失敗することはない」という言葉も、後にいたほうが最終的に先頭に立っていることの理由付けとなっています。

 積極的に前に出る人は慎重さがありません。ですからその分失敗するリスクも大きい。もちろん、会社ではそのような姿勢で、積極的に挑んでいくような人材も必要ではあります。しかし、控えめに、仕事を行い、最後までその慎重さを持ち続ければ仕事を失敗するリスクは減っていきます。そういう仕事ができる人は、積極的な人と同様に会社にとって必要な人材です。


 このように、控えめな性格の人はそれをまず受け入れ、そしてそれを武器にすることを心がければ、大きな自信となるでしょう。

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