最適な企業経営戦略を立案するためには「リソース」という概念に対する理解が欠かせません。リソースの元々も意味は資源であり、経営におけるリソースとは企業の利益を生み出す基となる、企業経営に必要なすべての資産のことを指します。
リソースをどのように配分するのかが企業経営の基本であり、リソースの最適配分が実現すれば生まれる利益を最大化することができます。リソースに関する知識を学び、経営におけるリソースの重要性への理解を深めましょう。今回は、経営におけるリソースの意味と種類について解説します。
1. ヒト
企業で働く人材は、経営における重要なリソースの一つです。企業活動が人の労働によって成立し労働によって収益が生まれているということは、人的資本が企業にとっての重要なリソースということになります。
「ヒト」というリソースの考え方には、すべての人材を固有の能力を持つ資源としてとらえ、最適な配置を行うことによって、利益を最大化するという目的があるのです。人材が限られた資源であり能力に個人差がある以上、どの職場にどの人材を配置するかによって得られる成果に大きな差が生まれることになります。「ヒト」リソースの管理とは、適切な人材配置と育成の両方の意味を持つものとして実行されることでしょう。
2. モノ
企業の生産設備や土地・建物などの不動産、製品や備品などを総称して「モノ」と表現します。「モノ」のリソースを活用することによって、企業は原材料から製品を生み出したり、販売活動を行って収益を上げたりするのです。
「モノ」のリソースを増やすことで企業の生産力は向上し、より多くの製品やサービスを提供したり、質を上げたりすることができます。しかし、「モノ」リソースの配分を失敗した場合は、過剰在庫や過剰設備が発生してしまい、企業利益に貢献しない無駄なリソースが発生してしまうでしょう。
また、「モノ」のリソースは時間の経過によって能力が変化します。生産設備が陳腐化したり建物が老朽化すれば、修繕や入れ替えに大きなコストが発生するのです。「モノ」のリソースの最適配分とは、需要にこたえるだけの生産を維持しつつ、過剰なリソースを配分しないような水準を目指すことになります。
3. カネ
企業の資金のことをリソースでは「カネ」と表現します。「カネ」のリソース配分は企業経営の最も基本となる重要な判断です。すべてのリソースの源は「カネ」のリソースによって調達されますから、「カネ」リソースの配分を最適化することが経営全体のリソース配分の最適化につながります。
企業経営とは、有するリソースをどのように配分するかという作業であり、リソースの最適化を目指すのが理想的な経営を実現することになります。企業が自分たちの持つリソースを正確に把握し、それぞれの持つ機能効用を正確に把握することができれば、リソースの最適配分が実現するでしょう。
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