自分自身の評価、あるいは他人の評価において、何に重きを置いた見方をするかという問題があります。その人の持つ能力を重視する能力主義的な考え方と、その人が出した結果を重視する成果主義的な考え方などがあり、この2つは対照的な評価基準と言うことが出来るでしょう。ここではこの2つの立場について、それぞれの相違点と何が重要視されるのかという点について考えていきます。
評価の仕方に違いが出る
まずは評価する側、雇う側の立場から考えてみたいと思います。能力主義に基いて人材を選ぶとなると、その人の学歴、持っている資格、人間性など基本的なスペックに着目することになるでしょう。これらはあくまでも「期待される」能力であるため、実際にそれを発揮してくれるかどうかは箱を開けてみないと分かりません。評価を下すときに、平等な評価を付けたい場合は、能力主義であることも必要でしょう。
実力が伴わないことがあっては困るので、実際に上げた成果を見て判断しようというのが成果主義の立場です。その人が持つ基本能力には必ずしもとらわれずに、大きな成果を出した人物ならばその可能性に賭けてみようという考え方が根底にあります。能力ではなく成果で見る方が仕事においては平等な評価といえるのかもしれません。
自分自身を評価する方法が違い
今度は自分自身、雇われる側の立場から考えてみましょう。能力主義か成果主義かという価値基準の持ち方は、自分自身のアイデンティティの保ち方のような部分に関係してくるのではないでしょうか。能力を重視する場合は、自分の基本性能を高くしようと努める傾向があります。一生懸命勉強し、一生懸命スキルを磨き、様々なニーズに対応できる土台作りに余念がありません。しかし、誤った方向に能力が向いてしまうと無駄足になってしまうこともあるのではないでしょうか。
成果主義の人の場合は、現実に掴みとった成功という事実が自分の心を大きく支える柱と言えます。そして、「やはり自分はできる人間だ」「もっと成功してやろう」と前向きな目標を持ちやすい傾向があると言えるでしょう。しかし、自己を過信しすぎて日々のスキル磨きがおろそかになってしまっては後々痛い目に遭ってしまうかもしれません。
ここでは能力主義と成果主義の違いについて紹介しました。どちらの考え方も一長一短というところがありますので、なるべく偏りなくバランスの良い価値基準を持って人や自分を評価できるようにするべきだといえるのかもしれません。
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