会社が社員に対して住居を用意する社員寮制度には、寮に住む社員だけではなく会社側にもいろいろなメリットがあります。社員寮制度にはそれなりのコストがかかるため、寮を廃止して住宅手当などに切り替える企業も増えてきますが、社員寮制度のメリットを考えると一概に廃止という選択が正しいとは言えません。
社員寮制度を導入すると、会社にはどのようなメリットがあるのでしょうか。今回は、社員寮制度を企業が取り入れることのメリットを紹介します。
1. 人材の確保が用意
社員寮制度を採用することで、人材の確保に大きな効果を発揮します。独身の人間にとって、就職後にどこに住むのかは重要な問題です。都心に勤務するのであれば家賃負担が重荷になりますし、田舎に就職するのであればそもそも賃貸物件の数が少ないという問題があります。
会社が社員寮を用意していれば、求人情報を見て応募先を探すときも住居探しの手間が省け家賃を節約することができるため、多少ライバル企業より給与水準が低かったとしても独身の人材の確保に有利に働きます。
住居の確保という大きな問題から解放されることになるので、就職希望者にとって社員寮制度のある会社は、魅力的な働き口ということになるでしょう。
2. 人間教育の促進
社員寮では、同じ会社で働く先輩と後輩が共同で生活することになります。業務時間以外の日常生活を共にすることで仲間意識が芽生え、先輩から後輩へ様々な指導が行われることが期待できます。また、仕事で抱える悩みの相談や日常生活のアドバイスを通じて人間教育が促進され、より優秀な人材の育成に大きく貢献することになります。
同年代の人間と共同生活をすることで様々な考え方に触れることができるため、幅広い視野を持った人材へと成長していくのです。コミュニケーションの機会も増えるので、より豊かな人間性を備えた魅力的な人材へと成長する効果が生まれるでしょう。
3. 市場調査
自社製品のターゲットが社員の年齢層と重なるものであった場合、新製品のモニター調査として社員寮を活用することができます。
任意サンプルを配って実際に使用してもらえば、細かいデータを詳しく収集することができ、一般的な調査よりも、きめ細かく有用なデータを集めることが可能です。調査を通じて社員の間から生まれたアイデアをフィードバックすれば、より良い製品を開発するために役立てることができます。
社員寮制度は時代遅れの制度と批判する人もいますが、有効に活用できれば社員寮には大きな可能性があります。社員寮制度を活用することで新しい形の人材育成に貢献すると同時に、企業の魅力をさらに高める効果を発揮するでしょう。
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