問題を解決するにあたって、押さえておくべきプロセスといつものがあります。ある程度は決まっている順序に従って解決していくという手法ですが、その途中が抜けたりすると見当違いな解決策に結びついてしまったりすることになります。ここでは具体例をとりあげて、問題解決手法のプロセスについて考えてみたいと思います。
具体例:家に帰ってみたら現金が無くなっていた
例えば、外出から家に戻った後に、財布をいつもの場所に戻しておき、そこには持って出たお金とは別に現金が残してあったとします。それを確認してみたところ、そこに置いてあったはずの額が無いことに気がつきました。そこで考えます。最近の物盗りは、そっくり丸ごと盗むのではなく、わからないようにあえて少額のお金を盗んでいくのだと。
つまり、気がつかないうちに盗みに入られていたのだと気がつきます。そこで警察に連絡をすることにします。この流れの中においては、現金が足りないという問題を発見し、警察に連絡をするという解決策を導き出したことになります。このケースではこの対応が正しいことなのかどうかを調べてみます。
原因を特定する
そもそもまずは、誰かに侵入された形跡があるのかどうかを確認します。もしそうであれば、現金以外にも何か大切なものが無くなっているかもしれません。今は現金に注意が集中しているのでそこまで考えが及んではいないからです。
侵入経路はふたつ、玄関とベランダへ出る窓です。もし窓に鍵がかかっているならば、そこからの侵入は考えはにくいでしょう。もし窓が割られてはおらず鍵がかかっていないのなら、鍵のかけ忘れということで侵入の可能性も否定できません。そして玄関ですが、帰ってきた時に鍵がかかっていたならば、侵入された可能性は低いと見るべきです。
そもそもの問題を見直す
このように、問題を解決するためには状況の正確な把握が必要になります。どのようなアプローチをとるのか、解決すべきな何かを考える作業です。実はこのケースでは、もし盗みに入られていたのなら、警察に連絡するだけでは解決策としては不十分です。
その原因、つまり窓の鍵のかけ忘れや鍵のコピーを許すなどの対応策も考えなければならないからです。そしてもうひとつ、問題そのものを検証する必要があります。つまり、本当に現金は減っていたのかどうか。もしかしたら自分で使っていたのに、それを忘れてはいないかということです。そこで考えることは、きちんとその記録をとっているのか、家計のチェックはしているのかということになります。
以上のように、問題解決手法の具体例を挙げてみましたが、大切なのはまず問題そのものを検証すること、そしてそのアプローチとして状況の充分な把握をするということです。このように具体例を見ていくことで理解し、それを仕事上で生かしていけるように昇華させていきましょう。
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