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転勤すると給料は上がるのか?キャリアを考える上で知っておくべき「会社のルール」

Shingo Hirono

2014/05/11(最終更新日:2021/02/26)


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「転勤をすると給料は上がるのか下がるのか」気になる人も多いのではないでしょうか。また、転勤を断った場合に起こる不利益を心配している人も多いでしょう。

本記事では、転勤と給料・昇進の関係や、転勤は断れるか否かについて転勤に関する内容を解説します。

転勤について悩んでいる人はぜひ参考にしてください。

本記事の内容をざっくり説明
  • 転勤と給料の関係
  • 転勤と昇進の関係
  • 転勤は断れるの?

 

転勤と給料は関係あるの?

まずは転勤と給料の関係についてご紹介します。

基本的には、「転勤する=給料が上がる」わけではありません。会社にもよりますが、転勤は人材を適切な場所で育てるために行われるものであり、転勤は給与アップのために行われるものではありません。

しかし、会社が就業規則で転勤をすると給料が上がることを約束していた場合は別です。その場合は、給料が上がることが保証されているので安心していいでしょう。

これから転勤になる場合で給料への影響があるのかどうか心配な人は、上司や人事に確認しておくことが安心です。また、転勤によって引っ越し手当や特別休暇など、特別な手当てが出る場合もあるので合わせて確認しましょう。

転勤が多い人で給料が上がっているか不安な人は、給与明細をしっかり見るようにしましょう。給与明細には基本給や能力給、職務手当てなどいろんな項目があります。

どのような項目が上がっているのか、下がっているのかを確認してみて過去の給料と比較することをおすすめします。

 

転勤と昇進は関係あるの?

転勤と昇進の関係性に興味がある人も多いのではないでしょうか。

昇進とは「会社内で役職が上がること」です。

そもそも転勤の目的とは、適切な人材配置を行うことにあります。例えば、「この支部では引っ張っていってくれる人材はたくさんいるので、向こうの支部に預けて、さらにリーダーシップを育てよう」「新しい地域の開拓を任せたい」という目的の転勤があります。このように、スキルをかわれて転勤となった場合、今よりも高い役職に付ける可能性は高いでしょう。

ただし、単なる人事異動の場合は、転勤したからといって昇進に繋がるとは限りません。

つまり、転勤をすることで今よりも高い役職に付けるか否かは、自分の能力次第だといえるでしょう。

 

転勤を断ったら給料が下がる?

社会人の中では転勤事例が出た場合、断ると仕事をクビになったり、左遷されたりさせられるイメージがある人も多いのではないでしょうか。また、どうしても家庭の事情があって転勤を断りたいという人もいるでしょう。

転勤辞令を断ると、場合によってはペナルティが発生する場合があります。部署がまったく関係ないところへ飛ばされてしまったり、給料が減ってしまったりすることも絶対にないわけではありません。

家の事情で断ざるをえない場合を除き、転勤をするのが何となく嫌だと思っている人は転勤を受け入れることをおすすめします。転勤をすることで給与は確実に上がるものではありませんが、確実に自身の持つスキルはあがるでしょう。

転勤は損なことではなく、むしろメリットが大きいと考えたほうが楽しく仕事ができるのではないでしょうか。

 

転勤は断ることはできるの?

「とはいえ、やっぱり転勤をして知らない土地、新しい環境に行くのには抵抗がある」という人もいるでしょう。また、給料が下がってしまったとしても転勤を断りたい事情がある人もいるのではないでしょうか。転勤を断れるか否かは「就業規則」に大きく影響されます

以下では、転勤を断れるか否かを「就業規則に転勤に関する規定がある場合」と「ない場合」に分けて解説していきます。

転勤を断りたい人は会社の就業規則を読んで、転勤に関する規定があるか確認してみましょう。

 

就業規則に転勤に関する規定がある場合

就業規則で転勤に関する規定がある場合、原則転勤は断ることができません

転勤に関する規定とは「会社は必要な場合は、従業員の就業する場所や業務の変更を命じる」というような規定です。

就業規則で転勤をすることが決められている場合は「人事異動命令権」というものがあります。人事異動命令権を拒否してしまうと会社の就業規則を破ったことになり、最悪解雇されてしまう恐れがあります。

転勤を断り解雇されたことを不服に思い、会社を訴えた例はたくさんあります。しかし転勤を個人的な理由で断った例では、個人が裁判で勝つことは少ないようです。

裁判所は「通常甘受すべき不利益」か否かを判断して、転勤を断ることを正当かどうか決めています。特に、親の看護や育児が自分以外にもできる場合は「通常甘受すべき不利益」となってしまいます。

しかし、就業規則で転勤に関する規定がある場合でも、例外的に転勤を断れる場合があります。例えば「通常甘受すべき不利益」を超えている場合や「人事異動命令権」の濫用などがあります。

「通常甘受すべき不利益」を超えている場合とは、片親でどうしても育児と転勤を両立できない場合や自分以外が親の介護をできない場合などがあります。

また、上司が自分を「気に食わないから」転勤させたという例は、「人事異動命令権の濫用」になり転勤を断ることができます。しかし、人事異動命令権の濫用であることを証明するのは難しい事が多いでしょう。

そのため、就業規則で転勤をすることが決められている場合、個人的な事情での転勤の拒否は難しく、受け入れることをおすすめします。

 

就業規則に転勤に関する規定がない場合

就業規則に転勤に関する規定がない場合は、転勤を断れることがほとんどです。

例えば、就業規則に「勤務先はXX会社本社」や「本人の同意なく従業員の就業場所を変更することはないとする」などの記載がある場合は転勤を断れます。

就業規則とは「会社のルール」なので、会社は就業規則に書かれていることは守る義務があります。

転勤をしたくないと思っている人は、就業場所が限定されているかどうかを確認してみましょう。

 

どうしても転勤を断りたい場合はどうしたらいいの?

ここまで、よほどの理由がない限りは転勤を受け入れたほうがいいことをお伝えしましたが、やはりどうしても転勤は避けたい人もいらっしゃるでしょう。

就業規則に転勤に関する規定がない場合は、上司や人事に個人的な理由を伝え転勤できない旨を伝えましょう。

就業規則に転勤に関する規定がある場合は、転勤を断ると就業規則違反として解雇されてしまう可能性を考慮に入れながらも、どうしても転勤できない理由を伝えることをおすすめします。

会社にとって自分が転勤することで得られるメリットよりも、今の会社に残るメリットが多いことを伝えることがポイントです。

 

転勤は新しい可能性が開けるチャンス

本記事のまとめ
  • 転勤と給料、昇進は基本的に関係ない
  • 就業規則に転勤に関する規定がある場合は、原則転勤は断れない
  • 就業規則に転勤に関する規定がない場合は、個人的な理由でも断れる

本記事では、転勤と給料、昇格の関係や転勤は断れるかどうかなどをご紹介しました。

就業規則は、同じ業界であっても会社ごとに異なります。そのため、自分の会社の就業規則を調べることが大切です。

就業規則に転勤に関する規定がない場合は、転勤を断れることがほとんどです。

転職を考えている人で、転勤をしたくないと思っている人は行きたいと思っている会社の就業規則を調べてみることをおすすめします。

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