組織活動が円滑に進むように全体をいくつかに分割し、それぞれに役割を分担したものを「部署」と呼びます。部署を設けることで組織活動がより効率的になり、ポテンシャルを最大限に発揮して活動することができるようになります。
部署という組織上の区分を設けることが、どのように組織運営の効率化に作用するのでしょうか。今回は、組織が円滑にまわすための会社における、部署の役割について解説します。
専門制の確立による効率改善
会社に部署を設けることで、従業員を部署ごとの業務に特化した形で教育、育成することが可能になり、担当する仕事のスペシャリストを育成することができます。労働配置を考える上において、最適な労働力とはすべての仕事をそつなくこなせるような人材ではなく、担当する仕事で最高の成果を挙げられるような人材です。
部署を設けることで最適な人材を育成することが可能になり、それぞれの担当業務に必要な能力を最大限に発揮して効率の良い組織活動に貢献します。効率改善には資源と労働力の集中が欠かせませんが、部署は集中を実現する役割は担います。役割に応じて設立された部署は、果たすべき役割に必要な資材や労働力が集中するため、労務管理も簡単になり、より効率的な業務遂行が実現するでしょう。
組織系統の確立
部署を設けることで、組織の指揮命令系統を確立することが可能になり、効率的な組織活動にふさわしい組織系統が確立します。
もし組織に部署が無い場合、組織の構成員はプロジェクトごとにばらばらの業務を担当することになり、労務管理は非常に困難なものになってしまうでしょう。部署を設けることで組織的な管理が実現し、部下の能力に応じて管理職が適切な労働力配置を行うことができるのです。
リスク対策
部署は会社組織にとって、リスク対策の役割を担う存在でもあります。部署を設立することで組織のリスク対策が、より理想的な形で実行できるのです。もし部署が存在しなければ、組織に潜むリスクをトップが全て管理することになってしまいますが、部署があれば部署ごとに責任者が存在することになるので、部署責任者の責任と権限において部署単位でリスク管理を行うことができます。
リスク管理は対象が大きくなればなるほど、チェック漏れが起こりやすくなりますが、組織を部署単位で分割することでリスク対策を分割して実行することができるようになり、小さなリスクの種を見逃さずに素早く対策することができるでしょう。
部署ごとの果たす役割に差はあっても、組織全体の効率化に作用する点については共通しています。組織は大きくなればなるほど、末端にまで目が届かなくなり、適切な管理を行うことが難しくなっていくのです。しかし、部署を設けることで組織を分割管理できるようになり、管理がより効率化し、理想的な組織運営に近づいていくことでしょう。
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