物事を論理的に捉えるための思考術がロジカルシンキングです。ロジカルシンキングを活用することで、物事を客観的に捉えることが可能になり、先入観や偏見を排除して論理的に分析することができます。
ロジカルシンキングは様々な場面で活用できるスキルですが、特に問題解決が求められる現場において有効なスキルです。では、ロジカルシンキングで問題解決を行うためには、どのような方法で実行すればよいのでしょうか。今回は、ロジカルシンキングで問題解決を行う方法について解説します。
問題を発見する
ロジカルシンキングで、問題解決を行うための第一段階は「問題を発見する」作業です。問題の解決を実現するには、問題が何なのかを正確に認識しなくてはいけません。解決すべき問題を認識できなければゴール地点を見つけることができませんし、問題を正しく認識することで、メンバー間の意思を統一することができます。
まずは客観的に観測された事実を論理的に分析し、解決すべき問題を正確に掴むところから始めましょう。同じ事実を観察していても、人によって捉え方は異なります。暑いという問題認識は共通していても、解決すべき問題が汗による不快感なのか、食材の腐敗なのか、設備の劣化なのか等、人によって認識がズレていれば問題解決の着地点を見出すことができません。メンバー間で問題を共有すると同時に、目指す方向を固めておくことが重要になります。
原因を追及する
観測された事実を論理的に分析することで原因を追及し、解決すべき具体的な課題を設定することができます。原因追及に用いる思考ツールは、帰納法、演繹法、ロジックツリー、なぜなぜ分析などがありますが、観測されている事実や問題の種類によって最適なツールは異なるのです。
一つのアプローチでうまく原因が追及できない場合は、複数の試行ツールを組み合わせてロジカルシンキングを実行しましょう。複数のアプローチによって原因が浮き彫りになることも珍しくありません。重要なのは論理構成を意識しながら、ロジカルシンキングを進めることです。途中でミスや誤認があると、原因を間違えて捉えてしまうかもしれません。
解決手段を考える
原因の追及に成功したら、根本原因を解決する手段を考えます。ここでも原因追及と同様に様々な思考ツールを利用してロジカルシンキングを実行します。ロジカルシンキングによって見つけられた解決手段の中から、コストや時間など総合的な観点から実現可能性の高いアイデアを見出だし、現実的な解決手段に落とし込んでいくのです。
アイデアを発見しただけでは、解決手段の発見とは言えません。実行可能な形に落とし込むことができて初めて解決手段の発見といえるので、ロジカルシンキングで見つけ出したアイデアが絵に描いた餅にならないよう、様々なアプローチから実現方法を考えてください。
問題を認識し、原因を追及して考える。これが基本的なロジカルシンキングによる問題解決プロセスです。このプロセスを押さえておけば、どのような複雑な問題でもロジカルシンキングを利用して解決することができます。
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