自由で枠に捉われないアイデアを重要視するブレインストーミングでは、参加者に先入観や偏見を植え付けないために、通常は参考資料を用いることをしません。参考資料を用意してしまうと、どうしても参加者のアイデアは参考資料に引きずられてしまうため、アイデア発想の幅が狭くなってしまいます。
しかし、ブレインストーミングの目的や条件によっては、参考資料を使用することで効率改善やアイデアの質を高められることがあるのです。参考資料がブレインストーミングに有益な結果をもたらすのはどのようなケースでしょうか。今回は、ブレインストーミングをする時に参考にしたい資料について解説します。
過去の議事録
ブレインストーミングより以前に同じテーマで会議が行われていた場合、過去の会議を記録した議事録が参考資料としてふさわしいものになるでしょう。何度も会議を重ねているのにブレインストーミングを行うということは、以前の会議で有益な結論が出なかった、もしくはより良いアイデアが必要になったからだと推測されます。
ブレインストーミングで過去の会議と重複するアイデアが出てしまうと、貴重な時間を無駄のです。過去の会議で出されたアイデアを議事録を利用して共有しておけば、重複するアイデアの発想を防ぎ、過去に出されたアイデアをブレインストーミングの材料として使用することができるでしょう。
過去の会議を土台にしてブレインストーミングを行うことで、ゼロからのスタートよりも良い状態からスタートすることが可能になります。
ライバルのアイデア
ブレインストーミングのテーマとして、設定したものにライバルとなる存在がいる場合、ライバルが採用した企画案を参考資料とすることで、ブレインストーミングの質を高めることが可能になり、ライバルに勝つためのアイデアを手に入れることができます。
ライバルのアイデアには、見習うべき点もあれば改善の余地もあるはずです。自分たちとは異なるアプローチから作成されたライバルのアイデアを参考にすることで、発想の切り口を増やし、より豊かなアイデアを生むことができるでしょう。
失敗例
ブレインストーミングは、自由で斬新な発想からアイデアを生み出せるのが最大の持ち味ですが、アイデアを現実的に実現可能な企画に落とし込むことができなければ、どんなに優れたアイデアを生み出したとしても、ブレインストーミングが成功したとは言えません。
過去の失敗例を参考にすることで、具体化プロセスに潜む問題点を発見することが可能になり、自由なアイデアを現実化する良い方法を見つけることができるでしょう。
ブレインストーミングにふさわしい参考資料とは、自由な発想の邪魔をせずに豊かなアイデアを促進するような資料です。どんなブレインストーミングにもふさわしい資料というものは存在しません。そのケースごとにふさわしい資料を用意して有効活用することが、ブレインストーミングの質を高めることになるでしょう。
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